【JK】ヌナが教えて？

10 めんどくさい1セット ページ10

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そうやって散々ジミンに話を聞いてもらったグクは次の日にはすっかり立ち直るんだけど、代わりに次の日のジミンがやばい。






普段は「僕可愛いでしょ？」的なあざとい小悪魔的魅力を振りまいているというのに、その日のジミンはまるで死人。全くもって可愛くない。やばい。





全く可愛くないだけなら別にいいけど、結局そんなジミンの愚痴を聞いてあげるのは私。









ジミンの愚痴といってもググが何を言ってたとかは全く言わないし、最終的にグクが元気になったことを喜んでるから結局ただのいいやつでしかないんだけど…





これがまたジミンの話も長いのなんの！

そこらの話が長い校長なんて比にならないぐらい長い。更にそこにお酒が入るともう手に負えない。








私が何度ジミンの話の途中で意識を手放しそうになったことか。







けれどそんなことをやってのけた暁には、「おまえ僕の話の途中で寝るなんていい度胸してるね」とかって釜山男子を出してくるから、私は必死に目をかっ開いて耐えている。



私は私の安眠のためにも、グクがめんどくさいモードに入るのをなんとか阻止しなければならない。









『ググが落ち込む→ジミンに病みカトクが届く→ジミンが死人になる→私が死人になったジミンの愚痴を聞く』




こんなめんどくさい1セットはなんとか避けなくちゃいけないんです！









「…ほら、そんな落ち込む必要ないよ。これからうまくなっていけばいいんだから」


JK「どうやってうまくなるっていうの？」


「それは経験積むしかないでしょ」


JK「俺多分そこらの人より経験は積んできたと思うけど…」


「あー！だから！年上のえっろいお姉さんに教えてもらうとかさ！」








勢いで適当なことを言ってしまったことをすぐに後悔する。

もしも本当にググがそんなことをしようものなら、私はまた泣きながらジミンに電話をかける羽目になる。




私も相当迷惑なやつだ。





　



JK「あー…なるほど」






グクは私の言葉に、片方の手でグーを作ってもう片方の手をパーにしてぽんっと叩く。







「いや、ごめん。言葉のあやっていうか、そういうのはよくないね」


JK「え？なんで？」


「…ほら、ググが年上のお姉さんに遊ばれちゃって傷付いたら嫌だし……そう、心配なの！幼馴染みとして！」









焦ったようにそう誤魔化す。


私が提案したそんな変な道に走らないことを願いながら。






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