9 魔法の言葉 ページ9
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グクは私が聞こえてないと思ったのか、今度は大きな声でゆっくりと説明し始めたから思わずストップをかけた。
さっきまであんなに喋るのを拒んでいたのに、もうどうでもよくなったのか逆に開き直っているようだった。
けれど予想だにしていなかった言葉に私の頭は?マークでいっぱい。
私のちっぽけな脳味噌と乏しい人生経験を振り返ってみたところで、この場合に最適な言葉なんて見つかるはずもなく黙り込む。
JK「…ああ!もう最悪。
なんでヌナにこんなこと言わなきゃなの」
少し時間が空いて冷静になったのか、グクは突然悲嘆に打ちしがれたように髪をぐしゃぐしゃにかき混ぜていた。
乱れた髪もかっこいいな…
じゃなくて。
なんか言葉…!
ググが元気が出るような魔法の言葉をかけないと!
「…あー、えっと…うん」
JK「…笑っていいよ。こんな理由で振られるなんて不名誉すぎる」
頭を必死にフル回転させてみるも魔法の言葉は何も思いつかず、口籠る私を見てグクは自暴自棄にそんな言葉を吐き捨てた。
やばいやばい…
グクがめんどくさいモードに入ってきた…
グクはたまーにこういう感じで自暴自棄になるときがあって、一度そのゾーンに入ると完全に回復するまでにかなり時間がかかってめんどくさい。
私とジミンが今までどれだけこれに振り回されてきたことか。
「…何言ってんの!笑うわけないじゃん!」
JK「笑っていいんだって。ヌナも下手くそな男なんて嫌でしょ」
「ううん。私は遊び回ってて上手な男の方が嫌だよ」
JK「…俺は遊び回ってたはずなのに下手くそなんだって。余計最悪じゃん」
うーわ。めんどくさ!
ていうか遊び回ってた自覚があることに驚きなんですけど!
「…あー、ほら!グクはまだ22歳で若いんだしこれからだよ!これからうまくなっていけばいいじゃん?むしろ伸びしろしかないなんて最高だよ!」
もう自分が何を言ってるのかよく分からない。
ただ私は必死だった。
ググがめんどくさいモードに入ってしまわないように。
こうやってめんどくさいモードに入ったグクは、最終的に必ずジミンに頼る。
ジミンいわく深夜に突然画面に収まりきらないほどの長文の病みカトクが届くらしく、心配して電話をかけた暁には朝まで永遠と病み電話に付き合わされる羽目になるらしい。
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ナノカ(プロフ) - ひーちゃんさん» やーんありがとうございます!!ぜひまた続き見てくださったら嬉しいです(*^^*) (2020年8月24日 21時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - 紫雫さん» うわんありがとうございます!続き公開したのでよかったらまた最後までお付き合い願います(*^^*) (2020年8月24日 21時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - Kumiさん» Kumiさんいつもありがとうございます!焦らされてるグク可哀想で可愛いんですよね…いじめたくなるタイプだな…また最後までぜひお付き合い願います(*^^*) (2020年8月24日 21時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - mgnさん» mgnシこんばんは!うれしいたのしい大好き何回見返してもほんとくすくすきて大好きです!!!早くゴムつけっぱジョングクを救ってあげますね…いつもありがとうございます。大好きです。 (2020年8月24日 21時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - さらさん» さらさん〜!伝わってよかったです!そうなんですよ…こんな言葉足らずでヌナは色々考えて傷付くにきまってるんですよ( ; ; )ジョングク〜!早く好きっていって!こちらこそありがとうございます。頑張りますね(*^^*) (2020年8月24日 21時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナノカ | 作成日時:2020年7月19日 20時