8 どでかいため息をついたって ページ8
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JK「何するのヌナ!」
「…だってグクが待ってくれないから」
JK「さっきからもう何回も待ったじゃんか!」
「まだ心の準備できてないんだってば…」
私の言葉に今度こそ小さくため息を吐いたグク。
…だって仕方ないじゃん!
やっぱ無理だよこんなの!
幼馴染みであるグクと、私の片想い相手でもあるグクと、何がどうしてこんなことになっているのか。
それは1週間前に遡る。
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JK「ヌナが俺に教えてくれない?」
「は?何を?」
JK「だから、そういうことを」
私は今までの人生で経験したこともないような困惑の渦中にいた。
グクが言う"そういうこと"は今の話の流れからすると、多分、いや絶対に夜の営みのことを指す。
突然すぎるそんなお願いに思考回路は完全に停止していた。
始まりはグクが最近付き合い始めた彼女に振られたこと。
あまりにも落ち込むグクを見て珍しいなと思いつつ、そんなにあの彼女のことが好きだったんだ…と私の胸は小さく痛んだ。
けれどそういうことではなかったみたいだった。
「ほんとに好きだったんだ。辛いね…」って慰めの言葉をかける私に、「いや、そうじゃない。向こうがしつこく言い寄ってきたから付き合っただけだし」なんていつものように生意気言ってみせたグク。
そう言う割にはあまりにも落ち込んでいるから、私は何がなんだか訳が分からなくて。
何があったのか尋ねてもグクはその口を頑なに閉ざしていたけど、だからってここで引き下がれない。
この男は自分一人で悩みを抱え込んでしまうから。
私がそうやって何度もしつこく聞き続けると、グクは面倒くさそうな顔をしてわざとらしくどでかいため息をついた。
それで私が怯むと思ってるなら大間違いだぜ…
ジョングクさんよ…
グクからため息をつかれることなんて日常茶飯事。
どうってことはない。
またしつこく聞き続けると、グクは諦めたかのように渋々口を開いた。
JK「…下手くそだから無理って言われた」
「は?」
JK「夜のあれが下手くそだから無理なんだって」
「…は?」
JK「だーかーら!下手くそだか」
「…いや、あの、聞こえてる」
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ナノカ(プロフ) - ひーちゃんさん» やーんありがとうございます!!ぜひまた続き見てくださったら嬉しいです(*^^*) (2020年8月24日 21時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - 紫雫さん» うわんありがとうございます!続き公開したのでよかったらまた最後までお付き合い願います(*^^*) (2020年8月24日 21時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - Kumiさん» Kumiさんいつもありがとうございます!焦らされてるグク可哀想で可愛いんですよね…いじめたくなるタイプだな…また最後までぜひお付き合い願います(*^^*) (2020年8月24日 21時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - mgnさん» mgnシこんばんは!うれしいたのしい大好き何回見返してもほんとくすくすきて大好きです!!!早くゴムつけっぱジョングクを救ってあげますね…いつもありがとうございます。大好きです。 (2020年8月24日 21時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - さらさん» さらさん〜!伝わってよかったです!そうなんですよ…こんな言葉足らずでヌナは色々考えて傷付くにきまってるんですよ( ; ; )ジョングク〜!早く好きっていって!こちらこそありがとうございます。頑張りますね(*^^*) (2020年8月24日 21時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナノカ | 作成日時:2020年7月19日 20時