【JK】ヌナが教えて？

48 タイミング【JK】 ページ48

【JK side】







ヌナの小さな唇にまた食らいつく。







ヌナのそれは食虫植物が甘い蜜で獲物を捕獲しようとするそれに似ている。


危険だと分かっているのにそれに引き寄せられて、離れたくても離れられない。









もう限界だった。


俺も最初はキスだけで心が満たされていっぱいになったし、ヌナの心の準備ができるまで待つつもりだったけどもう無理だ。






一度その甘さを知ってしまうと、もっともっととより甘いところを知りたくなる。








キスをすれば、きらきらと潤む瞳。

蒸気してぽわっと赤く染まっていく頬。

照れくさそうに逸らされる視線。




既に俺をこれ以上ないぐらいに煽るそれが、キスよりも先に進んだときにどうなるのか。







．






触れたくて触れたくてたまらない。


ヌナの全てが知りたい。








でもヌナに無理をさせたくはないし、これでも俺は限界まで待ったつもりだ。


身体がどれだけ強く訴えかけてきても、ヌナがストップをかければ俺はキスだけで我慢してきた。






けれどそれももう限界だった。









好きだからこそ触れたい。

先に進みたい。





心を手に入れる前に身体を手に入れようとする俺はずる賢くてどうしようもないけど、幼馴染みとしてしか見られてない俺が男として意識してもらうにはこれしかないと思った。







．







ヌナの反応を見るに恥ずかしがってはいても、俺に触れられるのが嫌な訳じゃないことは分かっていたから余計止まらなかった。







脱がさないから触るだけ、なんて、そんなところで終われる訳がない。


若干強引に事に持ち込めばヌナが本気で拒否しないことも分かっていた。









．








JK「ヌナ、可愛い」






勝手に口から溢れる本音。


唇を離したときのヌナの俺を見つめる瞳があまりにも熱くて、まるでそれが俺のそれと同じ温度のような気がして。






「…やだ、恥ずかしいから顔見ないで」





そう言って視線を逸らすその表情も可愛くて、心の底から愛おしくて。






．

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