20 こういう時に成長を感じるよね ページ20
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こういうのを感じ取ってしまうようになってしまったのがなんかもうあれだ。上手く説明できないけど、私達も幼い頃のままじゃないんだなとか思う。
言ってしまえば、さっきのそれは完全に私を"女"として見てたそれだったと思う。
……あー!無理!
私の心臓持たない、絶対。
ソファで1人そんなことを考えて悶えていると。
JK「あー、さっぱりした」
バスタオルで濡れた髪を拭きながら、グクが風呂場から出てきた。
「え?シャワー浴びるの早!」
JK「そう?男はこんなもんじゃない?」
「カラスの行水だね…」
グクは相変わらずくたびれた黒のTシャツに黒の膝下の半パンを履いていて、それに心臓はまた高鳴る。
スーツはスーツでずるいけど、こういうプライベート感満載のラフな格好もまた違ったずるさがある。
そしてなにより一番は濡れた髪。
ちょっとだけ長めのその黒髪から水がぽたぽた滴るのが、もうそれだけでずるい。語彙力が乏しすぎるけどほんとずるい。懲役120年だよ。
蒸気で少し火照った顔とかもほんと勘弁してほしい。
JK「ヌナ」
「…なに?」
JK「髪乾かして」
グクは私の返事を待たずにソファに座る私の下に腰を下ろした。
こんなのもう拒否権はないも同然で、コンセントに刺さったままのドライヤーを手に持つと。
JK「あ!」
グクは顔だけぐいっと上にあげて、下から私を覗き込む。
「なに?」
JK「なんかすごい久しぶりじゃない?」
「…なにが?」
JK「ヌナに髪乾かしてもらうの」
グクの発言にはてなが頭に浮かぶ。
そんな私の心を読んだのか。
JK「ほら、俺が中学生のとき。俺の親が家留守にするからってヌナの家泊まったときだよ」
「そんなのあったっけ?」
JK「あったじゃん!俺が髪乾かさずにほったらかしてたらヌナが風邪ひくよ!って怒ったじゃん」
言われてみたらそんなこともあったような気がするけど、やっぱりイマイチ覚えてない。
「…あー、なんかあったような気がする」
JK「あったんだって!俺はいいって言うのにヌナが無理やり俺の髪乾かしたんだよ」
懐かしそうに笑うグク。
昔の私お節介にも程だなって少し恥ずかしくなった。
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ナノカ(プロフ) - ひーちゃんさん» やーんありがとうございます!!ぜひまた続き見てくださったら嬉しいです(*^^*) (2020年8月24日 21時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - 紫雫さん» うわんありがとうございます!続き公開したのでよかったらまた最後までお付き合い願います(*^^*) (2020年8月24日 21時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - Kumiさん» Kumiさんいつもありがとうございます!焦らされてるグク可哀想で可愛いんですよね…いじめたくなるタイプだな…また最後までぜひお付き合い願います(*^^*) (2020年8月24日 21時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - mgnさん» mgnシこんばんは!うれしいたのしい大好き何回見返してもほんとくすくすきて大好きです!!!早くゴムつけっぱジョングクを救ってあげますね…いつもありがとうございます。大好きです。 (2020年8月24日 21時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - さらさん» さらさん〜!伝わってよかったです!そうなんですよ…こんな言葉足らずでヌナは色々考えて傷付くにきまってるんですよ( ; ; )ジョングク〜!早く好きっていって!こちらこそありがとうございます。頑張りますね(*^^*) (2020年8月24日 21時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナノカ | 作成日時:2020年7月19日 20時