14 差し出された小指 ページ14
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どうしようもない思いから、思わずグクをキッと睨み付ける。
JK「あ。そんな怖い顔しちゃダメだって。ヌナは笑ってる顔が一番可愛いんだよ?」
するとさっきとは違ういつもの笑顔で私の顔を覗き込むから、なんだか私はもうそれに言い返す気力すらも失ってしまった。
JK「よし、ヌナが教えてくれるってことで。
いつにする?」
「は?」
JK「今日は?」
「は?!」
JK「ダメ?」
「ダメに決まってるでしょ!」
何を当たり前に話を進めているのか。
JK「じゃあいつならいいわけ?」
「いつって…」
JK「早い方が良くない?」
「いや、でもそれにしても今日って…」
JK「あ、心の準備がいる?」
「そういうことじゃなくて……」
さっきから完全にグクのペースにもっていかれて、ほんと目眩が止まらない。
JK「分かった。日付はヌナが決めていいよ」
「え?」
JK「俺も無理言ってるとは思ってるから」
なぜか突然あのいつもの優しい表情でそんなことを言ったグク。
無理言ってる自覚あるんだ…
余計ジャイアンだな。
「…いいの?」
JK「うん。いつがいい?」
「…………3年後、とか?」
JK「は?」
私の返答を聞いた彼は、般若のような険しい表情を浮かべた。
…ひぃ!そんな顔しなくてもいいじゃん!
だって、無理でしょ!どう考えてもおかしいのに!
さっきから完全にグクのペースに乗せられてもう私がグクに教えることは決定事項になっていて、今はいつするかっていう話し合いになってる。
思考回路は全くついていってなかった。
「あの…ごめん。3年後は冗談」
JK「だよね。本気って言われたら今日抱くとこだった」
「は?!」
JK「あー、どうしよっかな…うーん。来週はいつ暇?」
「…えっと、別に夜ならいつでも」
ちょ、まって、これじゃ私までその気みたいじゃない?
昼間は仕事があるからそう言っただけだけど、そう捉えられても仕方がない発言みたいで恥ずかしくなった。
JK「おっけ。じゃあ、また連絡するね」
「…えっと」
JK「あ、ヌナ。これ約束だからね」
そう言って差し出された小指。
私はこれを拒むことを、昔からただの一度もできたことはない。
JK「……ふふ。また来週ね」
グクは心から嬉しそうに笑って見せたのだった。
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ナノカ(プロフ) - ひーちゃんさん» やーんありがとうございます!!ぜひまた続き見てくださったら嬉しいです(*^^*) (2020年8月24日 21時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - 紫雫さん» うわんありがとうございます!続き公開したのでよかったらまた最後までお付き合い願います(*^^*) (2020年8月24日 21時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - Kumiさん» Kumiさんいつもありがとうございます!焦らされてるグク可哀想で可愛いんですよね…いじめたくなるタイプだな…また最後までぜひお付き合い願います(*^^*) (2020年8月24日 21時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - mgnさん» mgnシこんばんは!うれしいたのしい大好き何回見返してもほんとくすくすきて大好きです!!!早くゴムつけっぱジョングクを救ってあげますね…いつもありがとうございます。大好きです。 (2020年8月24日 21時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
ナノカ(プロフ) - さらさん» さらさん〜!伝わってよかったです!そうなんですよ…こんな言葉足らずでヌナは色々考えて傷付くにきまってるんですよ( ; ; )ジョングク〜!早く好きっていって!こちらこそありがとうございます。頑張りますね(*^^*) (2020年8月24日 21時) (レス) id: 59d638975a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナノカ | 作成日時:2020年7月19日 20時