【JK】ヌナが教えて？

12 顔が綺麗なジャイアン ページ12

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「それに嫌だよ。俺に寄ってくる女たちなんて。

俺に好かれようとして気持ちいいって嘘付くに決まってんじゃん」






私の言葉に小さく顔を歪ませたグク。








この男は昔からほんとにモテた。

多分それは幼馴染の私が一番知っていると思う。





だから実際ほんとにそういうことをしようと思えば、相手はよりどりみどりなんだと思う。


でも確かにググが言う通り、グクに好かれようとして率直な意見は言わないかもしれないけれど。








JK「ねえ、ヌナ。一生のお願い」


「無理！」


JK「お願い！」


「無理だって！」


JK「じゃあ、なんで無理なの？」


「は？」






ごにょごにょと無理だと言い続ける私に、グクは今度は何故無理なのかとその理由を尋ねた。








理由なんて死ぬほどたくさんある。


私の想いを抜きにしたって、幼馴染に夜のことを教えて(しかも実践)と言われて、大人しく頷くやつなんていないだろう。





むしろ逆になんでそんなに食い下がらないのか、私はそれを不思議に思った。








JK「どうしてダメなの？」


「…どうしてって、逆にグクはなんでいいと思ってるの？」


JK「俺がヌナがいいから」


「は？」


JK「だから、相手はヌナがいいって俺が思ってるから」









えっと、韓国語…だね。



理解に時間がかかりすぎてそんなことを思った。









"相手はヌナがいいって俺が思ってるから"







あまりにも堂々としたジャイアン思考に時が止まった。これじゃあただの顔が綺麗なジャイアンだ。








「泉に落ちたの？」


JK「は？」


「…なんでもない。

ていうかそういうことじゃなくて」


JK「なに？」


「そもそも人にそんなこと頼むのが変だよ」


JK「ヌナが言ったんじゃん」






…う。そう言われてしまうと返す言葉もない。







JK「ねえ、いいでしょ？」


「…いや…でも、私そんなに経験ないし」






自分でも何を口走っているのかと思う。

これじゃあまるで唆されてだんだんその気になってきたみたいで。






JK「…別にそれはいいんだって」


「いや、よくないでしょ」


JK「俺は素直に意見を言ってくれたらそれでいい」


「でも……やっぱそんなの」


JK「じゃあヌナは！」









突然食い気味で言葉を被せてきたグク。








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