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130.小さなお節介 -よじゃ- ページ33

「なーに泣いてるの」

ユニ「オンニ〜!」

「なーに?」

ユニ「リョウクが好きなんですー!!」

「分かったから」


笑いながらも、なんだかつられて涙が出てしまいそうな気がして、そっと天井を見上げて誤魔化した。

いつも以上に甘えた様子のユニはしばらくぐずぐずと泣いて、そのまま私の膝枕で眠ってしまった。

ユニの温もりを感じながら、ひとりぼんやりとユニとのこれまでや、ジホも一緒に乗り越えてきた色々なアクシデントを思い返していた。
チームリーダーになって1年以上、色んなことがあったなと感慨に浸っているところで、ユニの携帯が鳴った。


「ユニ、携帯鳴ってるよ」


起きないユニに、テーブルに転がっていた携帯を手にすれば、リョウクの名が表示されていて。
リョウクさんからだよ、と肩を揺すっても起きない彼女の代わりに、その電話に出た。


「ごめんなさい、Aです」

RW「あれ?まだヌナの家にいる?」

「はい、寝ちゃって」


今日は家に帰るか分からないからまた連絡すると伝えていたらしいユニから、いつまでも掛かってこない電話に痺れを切らしての、電話らしかった。


RW「ごめんね、ヌナ」

「たくさん飲んでたから」

RW「えぇ〜、迷惑掛けなかった?」

「全然」


リョウクの口ぶりは、すっかりユニの身内のもので。
その親密さに、今日ずっと聞かされた惚気話を思い出して、つい頬が緩む。


「ユニがリョウクさんがいるから頑張れるって、言ってました」

RW「僕の話なんかしてたの?恥ずかしいなぁ」

「はい、大好きって大好きって。でも、いつもリョウクさんが支えてくれるから、自分は彼に認められるように、周りにも認められるように、もっと頑張りたいって思えるって。いい関係ですね」

RW「そんなこと言ってたんだ」

「もう惚気けっぱなしで」

RW「…でもさ、それって多分、ヌナに向けて言ってたんだと思うよ」


突然のリョウクの言葉に、電話を持ったまま首を傾げた。


RW「ひとりで頑張るよりも、大好きな誰かが側にいてくれたほうが百倍頑張れるってこと」


耳元でリョウクが、僕もお節介だな、と小さく笑う声が聞こえた。


RW「早くくっついてよね。ヌナが悩んでると、ユニヌナが僕のことそっち抜けでヌナの話ばっかりなんだよ」


おっとまたお節介、と謝りながら切れた電話をそっとテーブルに置いて、眠るユニの顔を見た。


ありがと、と髪を撫でれば、ユニは幸せそうに笑った。

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舞桜(プロフ) - 素敵な作品に出会えた事が嬉しいです。これからも書き続けてください。 (2015年11月29日 13時) (レス) id: 03ef754c9c (このIDを非表示/違反報告)
井上よじゃ(プロフ) - 全然気づかず…恐ろしくお返事が遅くなりまして申し訳ありません!!(土下座)いたわりのお言葉ありがとうございます!今回の連載はいい思い出になりました♪共同執筆はなかなか難しいですが、気分はいつも2人で一つ、でこれからも頑張ります♪ありがとうございます! (2014年11月29日 23時) (レス) id: cae000c27e (このIDを非表示/違反報告)
ちづ(プロフ) - あかねさん» こんにちは、ありがとうございます♪完結まで・・待ちたい・・(汗)すみません〜、私のせいでずいぶんお待たせしましたね(><)呆れず読みに来てくださって本当にありがとうございます!最近は企画する時間もなくて・・申し訳ない(汗)当面、自分の連載がんばりますww (2014年6月22日 9時) (レス) id: dd0328dcfc (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - お二人の単独作品も大好きですが、新たな企画ものをこっそり期待しています。いつも素敵な作品をありがとうございます(^^) (2014年6月18日 22時) (レス) id: c6e7bfcddb (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - 連載お疲れさまでした!お二人のチームプレイは抜群ですね。私は完結まで待って一気読みしたいタイプなので最終章は目次を見ながらワクワクしていました。改めて、もう一度最初から熟読して楽しみます~(^.^) (2014年6月18日 22時) (レス) id: c6e7bfcddb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちづ・よじゃ | 作者ホームページ:http://aojirushi.net/  
作成日時:2013年2月26日 23時

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