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128.乙女なオンニ(ユニ)-ちづ- ページ31

(ユニ)

話し終えたAは、どこかすっきりとした表情で。
今まで見たことのない、恋する女の子の顔。

「…自分でも少し不思議なんだけど、
彼に対してそう、思えることが。…なんだか嬉しくて…でも、複雑で。」


正直に言って、どうしていいかわからないの。


そう言いながら、抱えたクッションに顔を埋める。


ユニ「オンニ…」


私に何ができるだろう?
Aが抱える不安や、複雑な気持ちもよくわかる。
でも、その先にある、


…今、リョウクと一緒に居ると感じられるような、幸せを。


Aにも、感じてほしいと思うのは、私の我儘なんだろうか?


ユニ「…少し前まで、『オンニが辛い思いをするなら、誰もオンニに近寄ってほしくない』って、
思ってたのに。」

「…??」

ユニ「今は少し、複雑です。」

「そうだったの?(笑)」

ユニ「…そうなんです(笑)
結局、私はオンニが幸せならそれでいいんですよ。」

「何それ(笑)」

ユニ「オンニの不安を取り除いてあげたいけれど…
恋をするって、結局不安との戦いみたいなところがあるし…」

「リアルに体験してると、言葉に重みがあるね(笑)」

ユニ「オンニ、」

少し改まってAの顔を覗き込む。
茶化して笑ってたAが、息をのんで。

私の顔を見た。

ユニ「気付いたなら、話せばいいと思います。」


分け合えれば、って。
そういうことも、でしょ?


今感じてるAの不安を、
その恋心を、


二人でどうしていくか、話し合えばいいって、思う。



「…。」

ユニ「話を、しないと。」

「…強いね。」

ユニ「オンニの一番弟子ですから。」

「…話して、どうなるの?」

ユニ「さあ?」

「え…」

ユニ「それはオンニとソンミンさんが決めることですもん。」


オンニ。
それはオンニが一人で決めることではなくて。
彼と二人で決めてもいいことなんだと、思うんです。


「ユニー…そこで放置?」

ユニ「ふふ(笑)、ね、オンニ、
ソンミンさんのどんな顔が一番好きですか?」

「え。」

ユニ「男らしい表情?それともかわいい、小悪魔な表情??」

「…。」

ユニ「どれも好きですか?(笑)」

「…顔…」

真剣に悩みだしたAを見て、
思わず笑顔になる。


ユニ「…オンニ、すっかり恋する乙女ですね(笑)」


茶化すと、
Aは困ったように照れ笑いして。


からかわないで、真剣に困ってるの、と。
いい勢いで、手元にあるグラスを空にした。

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舞桜(プロフ) - 素敵な作品に出会えた事が嬉しいです。これからも書き続けてください。 (2015年11月29日 13時) (レス) id: 03ef754c9c (このIDを非表示/違反報告)
井上よじゃ(プロフ) - 全然気づかず…恐ろしくお返事が遅くなりまして申し訳ありません!!(土下座)いたわりのお言葉ありがとうございます!今回の連載はいい思い出になりました♪共同執筆はなかなか難しいですが、気分はいつも2人で一つ、でこれからも頑張ります♪ありがとうございます! (2014年11月29日 23時) (レス) id: cae000c27e (このIDを非表示/違反報告)
ちづ(プロフ) - あかねさん» こんにちは、ありがとうございます♪完結まで・・待ちたい・・(汗)すみません〜、私のせいでずいぶんお待たせしましたね(><)呆れず読みに来てくださって本当にありがとうございます!最近は企画する時間もなくて・・申し訳ない(汗)当面、自分の連載がんばりますww (2014年6月22日 9時) (レス) id: dd0328dcfc (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - お二人の単独作品も大好きですが、新たな企画ものをこっそり期待しています。いつも素敵な作品をありがとうございます(^^) (2014年6月18日 22時) (レス) id: c6e7bfcddb (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - 連載お疲れさまでした!お二人のチームプレイは抜群ですね。私は完結まで待って一気読みしたいタイプなので最終章は目次を見ながらワクワクしていました。改めて、もう一度最初から熟読して楽しみます~(^.^) (2014年6月18日 22時) (レス) id: c6e7bfcddb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちづ・よじゃ | 作者ホームページ:http://aojirushi.net/  
作成日時:2013年2月26日 23時

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