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イェウクと旅しよ、ぽかぽかと(9/16) ページ16

「笑ってるヌナが一番好きー」



酔ったリョウクが甘えるように腕を絡める。
その預けられた頭に、私も甘えるように、そっと自分の頭を寄せた。





きっと誤魔化して済むような時期は、とうに過ぎてしまっていて。



悩んでは、怖くなって、逃げ出していく


そんな自分を見守ってくれる


周りの優しさに甘えるのにも、限界がやって来ていて。




もうこれ以上ズルい人間にはなりたくないって。


そう思うのに、色んな感情が邪魔をして、上手く答えまで辿り着かない。







肩先からすぅすぅと寝息が聞こえてきて、

「リョウク?」

覗き込めば気持ち良さそうな寝顔が見えた。



「寝ちゃった…どうしよう」


同じように覗きこんだイェソンが、その穏やかな寝顔を見て、愛おしそうに頬を緩める。


「取り合えずベッドに寝かせてやるか。後で部屋戻るとき起こせばいい」


リョウガー、と肩を揺すって、ヒョンーと甘えながら伸ばされる腕をイェソンが首に回す。
そのまま、なんの違和感もなく、膝裏に手を入れて、抱き上げた、その姿に笑ってしまった。


「お姫様抱っこって」

「あぁ、いつもこうだし」

「いつもなの?!」


決して疚しい関係ではないはずだけれど、時々近すぎる距離に驚いてしまったりする。
それが、兄弟なら普通だと、言い切られてしまえば、そう?と納得するしかないのだけれど。

その度に、イェソンの、メンバーの中でも随一の愛情深さを、感じたりする。




主役の消えた誕生会は、お酒からコーヒーに変わる。
あまり美味しいとは言えないインスタントのコーヒーが、イェソンの長い話の間に、少しずつ減っていく。

耳を傾けながら、テーブルに頬杖をつく。
襲ってくる眠気に、少しぼんやりし始めていた。



「A」

「ん?」

「答え、出せそうか?」


脈絡もなく問い掛けられた質問に、思わず顔をあげる。


「…え?」

「ドンへ、どうすんだ」


真っ直ぐな彼は、言葉も誤魔化したりしない。
目の前のコーヒーを見つめながら、頭の中で、イェソンの問い掛けの答えを探してみる。



 

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ちづ(プロフ) - くみょくさん» こんばんは、ありがとうございます〜♪・・ですよね!!私もドンちゃんなら襲われちゃって手に入れたいです(←何の話ww)楽しんでいただけてうれしいです♪ (2014年3月7日 23時) (レス) id: dd0328dcfc (このIDを非表示/違反報告)
くみょく(プロフ) - うわー(T_T)襲われてそれダシにしたいーww 久々素敵ドンへに会えました♪ちづさんありがとうごさいます^o^!! (2014年3月6日 0時) (レス) id: c316030326 (このIDを非表示/違反報告)
ちづ(プロフ) - ミツさん» こんばんは、ありがとうございます〜♪やっとアップできました〜(泣)うれしい、ミツさんに愛されちゃったww (2014年3月6日 0時) (レス) id: dd0328dcfc (このIDを非表示/違反報告)
ちづ(プロフ) - 凛々さん» こんばんは、早速ありがとうございます〜!今回は悩みに悩んでこのドンヘです(笑)楽しんでいただけてうれしいです♪♪ (2014年3月6日 0時) (レス) id: dd0328dcfc (このIDを非表示/違反報告)
ミツ(プロフ) - あ~!しあわせです!あぁ、最高です。ちづさん、あいしてます!! (2014年3月5日 23時) (レス) id: 611205b7a1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちづ・よじゃ | 作者ホームページ:http://aojirushi.net/  
作成日時:2013年6月4日 23時

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