君に花束、恋に迷走(9/10) ページ27
あぁ、なんかもしかして迷惑かけてるのか？俺。
そう思ったら、急に足が止まってしまって、不思議そうな彼女が振り返る。
「どうかしました？」
「いや、こんな時間に家に上がるのは、ダメだろ、と思って」
目を伏せながら、小さく口にした、当たり前の気遣いが、今更すぎるのは、自分でも分かっていて。
つい、またぼそぼそと、声が小さくなる。
けれど
「…イェソンさん、ほんと、可笑しい」
俺の戸惑いに、楽しそうに笑う彼女は、少し照れたように、頬を赤らめて言うんだ。
もう、衝撃的な、ひとことを。
「好きだって言ってくれたのはLikeの方ですか？」
上目遣いで。
「違う！Loveだ！！」
頭より心が先に即答したら、俺がここまでやってきた、本当の目的を思い出す。
ちょっと花束返して、と奪うように取り戻すと、腰を落として、片膝ついて、俺の愛の大きさほどあるこの花束をキミに差し出して。
あぁ、夢に見たような映画の場面を、いま俺が、再現してみせるんだ。
「Aが好きだ。俺と、付き合って！」
彼女の驚いて丸くなった目を見上げて、
自分が今、どんな顔をしてるのかもわからない。
体裁なんて、この際どうでもよくて、
ただ、この想いの丈が、彼女に届け、届けと、強く願って。
彼女から一時も目を離さないように、答えを待つ。
自分の鼓動が耳に煩い、静かな、夜の、この道端で。
ゆっくりと、花束を手に取った彼女が、イェソンさん、って俺の名を呼んで、また小さく笑うんだ。
「そのポーズって、プロポーズの時じゃないですか？ちょっと気が早いです」
言われたら、そうか！と急に自覚して、気まずさに焦って慌てるけれど
「でも、すごく、嬉しいです。私も、ずっとイェソンさん、大好きでしたから」
言いながら、俺と同じ高さまで身を屈めた彼女に、大好きです、と、花束ごと抱き締められた。
花の香りが、押し寄せて、花弁の柔らかな感触が頬に触れた。
その魅惑的な香りに、引き寄せられるように、そっと、彼女の背に手を回す。
「よかった」
安堵から漏れた本音に、胸に込み上げる熱い想いに飲み込まれそうになる。
想いのまま、更に強く引き寄せれば、花束がカサカサと音を立てて、また強い匂いを運んでくる。
けれど、そんな香りより。
もっと、もっと、俺の心を掴んで離さない、彼女のこの温もりが、本当に愛おしかった。
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井上よじゃ(プロフ) - よしみさん» お待たせしましたー！ひょくさん、ご堪能ください！ (2012年10月9日 16時) (
レス) id: de950f8c67 (このIDを非表示/違反報告)
よしみ(プロフ) - 井上よじゃさん» きゃー(//∀//)！！ 本当ですか？！ 楽しみすぎて眠れないっ(*´Д｀*) 待ってます^^☆ (2012年10月9日 0時) (携帯から) (レス) id: a091a96abc (このIDを非表示/違反報告)
井上よじゃ(プロフ) - よしみさん» ふふ、間もなく（多分明日）出ます。ちづさんとはだいぶ雰囲気違うヒョクチェさんのため不安がいっぱいです（苦笑） (2012年10月8日 23時) (レス) id: a8bd2dc9eb (このIDを非表示/違反報告)
井上よじゃ(プロフ) - ひかり♪さん» みんくんに手の平でゴロンゴロンと転がされたいですｗ楽しんでいただけて私も嬉しいです！にゃあｗ (2012年10月8日 23時) (レス) id: a8bd2dc9eb (このIDを非表示/違反報告)
ちづ(プロフ) - よしみさん» ウニョクの長編・・絶対無理です・・(汗)兄さん、ヒニム、ウニョクは短編でも敬遠したい感じなのに・・(汗)でもおさかなのヒョクちゃんは私もお気に入りで、そう言っていただけてほんとにうれしいです＾＾ありがとうございます♪ (2012年10月8日 23時) (レス) id: dd0328dcfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちづ・よじゃ
| 作成日時：2012年9月12日 16時
