夏の余韻（2/3） ページ11
いつもだったら彼との心弾むはずのこの時間に、影を落とすような嫌なことが、昨夜、起こって。
彼には全く関係のない、ただ私の日常に重苦しく響いたその出来事が、なぜか私と彼の不釣合いな関係を浮きだたせるように感じてしまって、どうしても心から笑うことが出来ずにいた。
彼と私の、秘密の、そう表現すればミステリアスで魅惑的に思える関係も、その実、とても閉塞的で、相談できるような相手もいない、孤独な関係で。
だから、他人の言う、何気ない言葉さえ、時折、どうしても苦しく胸に響いたりする。
笑って返せる分、降り積もるものは多い。
隠してはいたつもりだけれど、やっぱりバレちゃったか、と苦笑いしながら、それでも言うつもりなんて無かった。
言ったら、心配するでしょ？
どうにかしたいって、思ってくれるでしょ？
けれど、ジョンスにはどうしようも出来ないことを、知ってしまった彼が、困った顔をするのは、簡単に想像できるから。
だから、言えないんだよ。
こんなことは日常で。
なんにも、ないよ？
何度告げてきたんだろう。
そんな嘘を。
ズルい？
そんな私を選んだ、ジョンスがいけないんだよ。
意気地がないのに意地っ張りで、少しだけプライドの高い、そんな私を、好きだと言った、ジョンスが、ね。
今日も決して本音を告げない私に、諦めた彼から、はぁっと深い溜め息が漏れる。
そのあからさまな落ち込みように、小さく笑えば、何笑ってるの？と少し怒ったような声が聞こえてきた。
「困ったヌナだよ」
「可愛いヌナ、でしょ？」
「可愛いの定義が、だいぶ違うね」
「じゃあ、可愛くない？」
「そうは言ってないけど」
「いいよ、可愛くなくっても。もう可愛いって年齢でもないし」
言葉じりが少し小さくなって、誤魔化すように、また水面を蹴る。
水面に弱い波がいくつも立って、広がって、プールの縁に当たっては消えていく。
それが、なんだか、悲しくて。
私のあがきなんて、大きな壁にぶつかってしまえば、消えてなくなってしまうんだと。
きっと、この不釣合いな関係も、いつか、必ず訪れる大きな何かに、壊されて消されて、跡形もなくなってしまうんだって、そんな気がして。
胸が熱くなって、滲みそうになる涙を、ぐっと堪えた。
ラッキーアイテム
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井上よじゃ(プロフ) - よしみさん» お待たせしましたー！ひょくさん、ご堪能ください！ (2012年10月9日 16時) (
レス) id: de950f8c67 (このIDを非表示/違反報告)
よしみ(プロフ) - 井上よじゃさん» きゃー(//∀//)！！ 本当ですか？！ 楽しみすぎて眠れないっ(*´Д｀*) 待ってます^^☆ (2012年10月9日 0時) (携帯から) (レス) id: a091a96abc (このIDを非表示/違反報告)
井上よじゃ(プロフ) - よしみさん» ふふ、間もなく（多分明日）出ます。ちづさんとはだいぶ雰囲気違うヒョクチェさんのため不安がいっぱいです（苦笑） (2012年10月8日 23時) (レス) id: a8bd2dc9eb (このIDを非表示/違反報告)
井上よじゃ(プロフ) - ひかり♪さん» みんくんに手の平でゴロンゴロンと転がされたいですｗ楽しんでいただけて私も嬉しいです！にゃあｗ (2012年10月8日 23時) (レス) id: a8bd2dc9eb (このIDを非表示/違反報告)
ちづ(プロフ) - よしみさん» ウニョクの長編・・絶対無理です・・(汗)兄さん、ヒニム、ウニョクは短編でも敬遠したい感じなのに・・(汗)でもおさかなのヒョクちゃんは私もお気に入りで、そう言っていただけてほんとにうれしいです＾＾ありがとうございます♪ (2012年10月8日 23時) (レス) id: dd0328dcfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちづ・よじゃ
| 作成日時：2012年9月12日 16時
