雪解けに花束を3 (ページ21)

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A「ごめんね、私ずるいね」

改めて言葉にして思うのは、私はつくづく

我儘で弱いという事。

蓮くんは今何を考えているのかな

ポーカーフェイスの彼は普段から何を考えてるのか

読めないけど、月明かりに照らされた表情は

真剣に答えを導き出そうとしているようだった。

しばらくの沈黙の後

目黒「俺、とにかく自分の気持ちは伝えなきゃって

色んなやり方でAに伝えてきた。」

A「、、うん」

目黒「正直さAが俺に心開いてくれてる自信は

あった。あったけどそれと好きは別だから

まさかAも同じ気持ちで居てくれてたなんて

思わなかったから、それが分かって

俺めちゃくちゃ嬉しい。

だから今はそれだけで充分だわ」

A「え、、？」

目黒「両想いって事っしょ？」

A「そう、、だね？」

目黒「じゃあ今はそれで充分、

いつかメンバーにもファンの人にも認めてもらえる

日が来るように俺頑張るから」

そう言って抱き寄せられた身体は

蓮くんの暖かい体に包まれて、

だからそれまで俺の事好きでいてよ。

なんて彼から初めて聞いた子供のみたいに

すがる声に胸の奥がキュッとなった。

かと思えばスっと離れたあと

いつものあの余裕そうな顔で

「まあ、好きでいさせる自信しかないけど」

と言い放った彼はやはり私より一枚上手みたいだ。