全部 ページ34
・
JN「…早いね、どうかしたの？」
「いや、別に…」
JN「そっ、か。」
沈黙の時間がここまで苦しいと思ったのは、初めてかもしれない。
「私、もう入っちゃうね、！」
JN「あ、うん。」
もう、まったく集中できない。
まだ終わらないのかと何度も時計を見続けて、やっとあと30分。
JN「これ、3番テーブル。」
「…あ、はい、！」
流石だなぁ、
オッパはバイト中きちんと切りかえて、私みたいに集中力が欠けてたりしてない。
JN「A、もう時間だから先上がってて。
俺あと少しだけ残ってる仕事あるから、5分で上がる。」
「え、でもそれ私の仕事じゃ、」
JN「大丈夫だって、ほら上がりな。」
「う、…うん。」
まただ。
また、ありがとうがいえなかった。
たった五文字なのに、言うのがこんなに難しいなんて
制服から着替えて、荷物を持った時オッパがロッカールームに入ってきた。
JN「…あ、まだいたんだ。」
「うん…ごめんね、余計な仕事増やしちゃって」
JN「いや、そんなことないよ。」
心做しか少しだけ冷たくなったオッパ
そりゃそうだよね。
あんなに酷い突き放し方したんだから
好きな人から嫌われるって、こんなに辛いんだ。
こんなことなら、恋なんてしなければよかった
あの日、あなたに猫のキーホルダーを拾ってもらわなければよかった
JN「…え、A、」
「…ごめんね」
気づけば溢れていた涙と、ぽつりと出てしまった言葉
オッパは目を丸くして、ああ、また困らせちゃったな。
「助けてくれたの、ちゃんとわかってた…なのにお礼が言えなくて、今だって、ちゃんと感謝の言葉も言えなくて、それもごめんなさいっ、」
JN「…A、」
「怖いの、オッパに嫌われてたら私、もう生きていけないくらい苦しいから。だから言えなかった、大事なことも、私は全部自分勝手で、」
こうなったら、もう全部伝えて私らしく、最後まで逃げてしまおうか。
もう話せなくなるなら、あの眩しい笑顔を向けてくれなくなるなら、いっその事全部、包み隠さずに。
「…私、本当に好きなの。大好きなの。
だから、オッパに悲しい顔はもうさせたくない。
…もう、バイトもやめていいと思ってる。」
オッパが居心地悪くなるくらいなら、私がやめた方がマシ。
そのくらいしか迷惑をこれ以上かけない方法はない
「だから私、…きゃっ、」
もう、なんで？
なんでオッパは、そうやって私を抱き寄せてくれるの。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 682人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なじゅん^._.^(プロフ) - みおさん» ありがとうございます（т-т）見てくださって本当に嬉しいです！これからも頑張りますね！ (2月2日 1時) (
レス) id: eab4aac198 (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - 何時もステキな小説を提供してくださり、有り難うございます！続きも楽しみにしていますので、此れからも頑張って下さいね♪ (2月1日 21時) (レス) @page37 id: 800ab7574d (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - なじゅん^._.^さん» 返信ありがとうございます！わー、そうなんですね！教えてくださりありがとうございます。これからも応援してます！！ (1月11日 12時) (レス) id: dd83a370ce (このIDを非表示/違反報告)
なじゅん^._.^(プロフ) - レイさん» コメントありがとうございます！なんと嬉しいお言葉…！なんですが、作者はSNSに疎くXもインスタも夢垢がないんです…もし作った時には必ず報告させていただきます！亀更新ですが今後もよろしくお願いします（т-т） (1月10日 22時) (レス) id: eab4aac198 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 作者様はTwitter(X)かインスタで夢垢運営されてませんか...？やっていたらフォローしたいので教えてくださると幸いです！ (1月9日 11時) (レス) id: dd83a370ce (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なじゅん^._.^ | 作成日時：2023年8月15日 23時
