検索窓
今日:342 hit、昨日:136 hit、合計:411,771 hit

第139話 ページ47

「所詮は作り話と思うかもしれないけど、でもこれは史実に基づいた…」

「ふ、ふはははは!」

「…リムルさん?」

「いや、悪いな。つい嬉しくて。」


死者の蘇生か…まるで夢物語だな。


俺は抗魔の仮面を外し、エレンたちに向き直る。


「可能性が0じゃないなら十分だ。詳しく聞かせてくれ、エレン。」


「うん。あのねぇ…」


エレンが話だそうとした時、


「(リムル様、よろしいでしょうか。)」


ソウエイからの粘鋼糸を通した思念伝達が入った。


「!悪い、エレン、少し待ってくれるか。」

「う、うん。」


「(どうした、ソウエイ。)」

「(街の四方に西方聖教会の集団が陣取っています。各々の陣で、魔法装置なるものを守っており、どうやらこれらが弱体化の結界を作り出しているようです。)」

「(無力化できそうか?)」

「(不意をつけば一角くらいは。)」

「(分かった。無理をすることは無い。引き続き、周囲の警戒を頼む。)」

「(御意。)」


Aのことは、まだ伏せておこう。

常に冷静なソウエイが取り乱すとすればそれはAに関することだ。

街の周囲の警戒を任せた以上、気を散らすような情報はまだ、言えない。


そう判断した俺はエレンに声をかける。


「待たせたな、エレン。聞かせてくれ。死者蘇生のおとぎ話を。」

「うん!」


エレンが話してくれたおとぎ話は、魔導王朝サリオンに伝わるものだった。



竜と人間の間に生まれ、竜皇女として育てられた少女は、ある日竜である父から自身の分身体とも言える小竜を、友として授かった。

しかし、竜皇女を支配しようとした人間の王に、小竜は殺されてしまう。

少女は嘆き、悲しみ、怒り狂い、父より受け継いだ力で、国王と十数万人の国民諸共一国を滅ぼす。

すると、少女は魔王へと開花し、それに伴って小竜も奇跡の復活を果たした。

だが、死と同時に魂を失った小竜は、破壊の限りを尽くす意志なき魔物、混沌竜(カオスドラゴン)へと変貌していた。

少女は嘆きつつも、かつてともであった混沌竜を封印し、それが、魔王となった竜皇女の最初の偉業となった。



一国を滅ぼし、魔王に進化。それに伴い、絆ある小竜は復活した。

確かに、魔物たちは意味不明に進化する。名を与えただけで大騒ぎだった。


「しかし、意志なき魔物になられても意味がない…」


すると、エレンが上…結界を指さす。

第140話→←第138話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (252 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
475人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

pan ame(プロフ) - ギィ心配するっていうか、ギィのドs気質すこwwww (2022年2月9日 22時) (レス) @page38 id: fd9aef168d (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ(プロフ) - ゆずこたつ 様、コメントありがとうございます。そ、そんな、神作だなんて…!こちらこそ、読んでいただけて幸せです!更新頑張りますね!! (2021年9月26日 0時) (レス) id: 408e3ef2ce (このIDを非表示/違反報告)
ゆずこたつ(プロフ) - ヒュッ、か…神作…!この作品に出会えてとても幸せです!更新頑張ってください! (2021年9月25日 22時) (レス) id: f9853265aa (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - ぬこさん» はーい待ってます (2021年9月25日 14時) (レス) id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ(プロフ) - シオンさん» 分かりました!あまり詳しくは言えないのですが、夢主とギィはワルプルギスにて再会する予定なので、もう少しお待ちください! (2021年9月25日 14時) (レス) id: 408e3ef2ce (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぬこ | 作成日時:2021年9月19日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。