第139話 ページ47
「所詮は作り話と思うかもしれないけど、でもこれは史実に基づいた…」
「ふ、ふはははは!」
「…リムルさん?」
「いや、悪いな。つい嬉しくて。」
死者の蘇生か…まるで夢物語だな。
俺は抗魔の仮面を外し、エレンたちに向き直る。
「可能性が0じゃないなら十分だ。詳しく聞かせてくれ、エレン。」
「うん。あのねぇ…」
エレンが話だそうとした時、
「(リムル様、よろしいでしょうか。)」
ソウエイからの粘鋼糸を通した思念伝達が入った。
「!悪い、エレン、少し待ってくれるか。」
「う、うん。」
「(どうした、ソウエイ。)」
「(街の四方に西方聖教会の集団が陣取っています。各々の陣で、魔法装置なるものを守っており、どうやらこれらが弱体化の結界を作り出しているようです。)」
「(無力化できそうか?)」
「(不意をつけば一角くらいは。)」
「(分かった。無理をすることは無い。引き続き、周囲の警戒を頼む。)」
「(御意。)」
Aのことは、まだ伏せておこう。
常に冷静なソウエイが取り乱すとすればそれはAに関することだ。
街の周囲の警戒を任せた以上、気を散らすような情報はまだ、言えない。
そう判断した俺はエレンに声をかける。
「待たせたな、エレン。聞かせてくれ。死者蘇生のおとぎ話を。」
「うん!」
エレンが話してくれたおとぎ話は、魔導王朝サリオンに伝わるものだった。
竜と人間の間に生まれ、竜皇女として育てられた少女は、ある日竜である父から自身の分身体とも言える小竜を、友として授かった。
しかし、竜皇女を支配しようとした人間の王に、小竜は殺されてしまう。
少女は嘆き、悲しみ、怒り狂い、父より受け継いだ力で、国王と十数万人の国民諸共一国を滅ぼす。
すると、少女は魔王へと開花し、それに伴って小竜も奇跡の復活を果たした。
だが、死と同時に魂を失った小竜は、破壊の限りを尽くす意志なき魔物、
少女は嘆きつつも、かつてともであった混沌竜を封印し、それが、魔王となった竜皇女の最初の偉業となった。
一国を滅ぼし、魔王に進化。それに伴い、絆ある小竜は復活した。
確かに、魔物たちは意味不明に進化する。名を与えただけで大騒ぎだった。
「しかし、意志なき魔物になられても意味がない…」
すると、エレンが上…結界を指さす。
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pan ame(プロフ) - ギィ心配するっていうか、ギィのドs気質すこwwww (2022年2月9日 22時) (レス) @page38 id: fd9aef168d (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ(プロフ) - ゆずこたつ 様、コメントありがとうございます。そ、そんな、神作だなんて…!こちらこそ、読んでいただけて幸せです!更新頑張りますね!! (2021年9月26日 0時) (レス) id: 408e3ef2ce (このIDを非表示/違反報告)
ゆずこたつ(プロフ) - ヒュッ、か…神作…!この作品に出会えてとても幸せです!更新頑張ってください! (2021年9月25日 22時) (レス) id: f9853265aa (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - ぬこさん» はーい待ってます (2021年9月25日 14時) (レス) id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
ぬこ(プロフ) - シオンさん» 分かりました!あまり詳しくは言えないのですが、夢主とギィはワルプルギスにて再会する予定なので、もう少しお待ちください! (2021年9月25日 14時) (レス) id: 408e3ef2ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぬこ | 作成日時:2021年9月19日 19時