馴れ初め：朱雀野 アレン ページ7
アレンside
出会いは同じ講義だった
「ねぇ、隣いいかな？」
受講人数が多めの講義に少し遅れて来た音夢は
空いている席が少く
隣が空いていた俺に声をかけた
音夢を見た第一印象は
夏準並みに顔が整ったヤツが来た
くらいの程度だった
そんな中 俺は自分が消しゴムを忘れた事に
気がついた
少し困ったが、仕方ないなと諦めて
家に帰ってからノートをまとめ直そう
と思っていたら隣から声をかけられた
「もしかして…消しゴムない？俺の貸すよ、どうぞ1日使って」
ｱﾚﾝ「は…1日って…それじゃあアンタは…」
「大丈夫！俺 書き間違えとかしないから！」
音夢は笑顔でそう言った
ｱﾚﾝ「…2つ持ってるとかじゃないのか…？」
「いや、1つだけだね」
ｱﾚﾝ「…それじゃあアンタが困るだろ、俺は」
「いやいや使って？それでさ、次回の講義の時にまた隣に座って、その時に返してよ」
ｱﾚﾝ「次回って…」
「うーん…伝わらないかな？仲良くなるキッカケの為に次の約束をとりつけてるつもりなんだけど？」
ｱﾚﾝ「！」
ニコッと笑顔を向ける音夢に戸惑いながらも
内心では友好関係を築こうとしてくれた事が
嬉しかった
ｱﾚﾝ「…今日1日…借りていいか」
「うん！好きなだけ使って！あ、そうだ！"返ってこなかったら困るから"っていう名目で名前教えて？俺は柊音夢」
ｱﾚﾝ「…朱雀野アレン」
「アレンか、よろしくねアレン！」
ｱﾚﾝ「…いつもこんな回りくどい話しかけ方してるのか？」
「あはは、ちょっとロマンチックな声のかけ方でしょ？」
回りくどい話しかけ方だとは思ったが
実際これがきっかけで俺達は同じ講義になると
いつも隣に座り、その度に会話を重ね
仲良くなっていった
仲良くなって
話の流れで両親の話になった
「ご両親はどんな人なの？」
ｱﾚﾝ「…父親がピアニストで母親がオペラ歌手」
「えっアレンって実は凄いご子息だったりする？！」
ｱﾚﾝ「…凄くなんかない、アイツらは…HIPHOPを否定して…！………今は実家を出て暮らしてるし」
ぎゅっ
ｱﾚﾝ「っ！？」
話していたら突然 音夢が俺を抱きしめてきた
「好きな物を否定されたら悲しいよね…それも両親になんて……」
元々 音夢はスキンシップに頭を撫でてきたり
する事が多かったが抱きしめられたのは
初めてだった
音夢は俺の話を聞いて
本気で心を痛めてくれているのか
そう考えたら
音夢を愛おしいと思った
これが俺が音夢に惚れた瞬間だった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 132人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みくん - 面白いですね！また書いてください！ (2021年2月7日 20時) (
レス) id: 1610ed020f (このIDを非表示/違反報告)
ルーク(プロフ) - 零紅@ヌフさん» いえいえ、お役に立てて光栄です。更新楽しみにしてます(^^) (2020年2月10日 21時) (レス) id: b3ca34c5e8 (このIDを非表示/違反報告)
零紅@ヌフ(プロフ) - ルークさん» MCネームとごっちゃになってました……教えて頂きありがとうございます…… (2020年2月9日 23時) (レス) id: efb02aa007 (このIDを非表示/違反報告)
零紅@ヌフ(プロフ) - ルークさん» コメントありがとうございます…！そしてルビめっちゃ間違えてる！ご指摘ありがとうございます！！ (2020年2月9日 22時) (レス) id: efb02aa007 (このIDを非表示/違反報告)
ルーク(プロフ) - これからも楽しみにしてます。更新頑張ってください！ (2020年2月9日 19時) (レス) id: b3ca34c5e8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：零紅 | 作成日時：2020年1月30日 9時
