【男主】君は特別【パラライ】

馴れ初め：征木 北斎 ページ18

北斎side

音夢は優しくて…
すごくいい子

アニキ達が勉強を教えてくれる人だって
連れてきた時は
まだどんな人かわからなかったけど

あの時から俺は…

ーーー

「あ、北ちゃん！」

北「あ…音夢…ちょっと待ってて？…音夢、おはよ」

「おはよってもう昼過ぎだけどね？北ちゃんはお散歩？」

北「この子のお散歩について行かせて貰ってる。多分…この後 他の子達に会いに行くんだと思うから」

「え！いいな！ねぇ、それ俺もついて行ってもいいかな？」

北「俺はいいけど…この子にも聞いてみないと…」

「そっか！猫さん、俺もお散歩ご一緒してもいいですか？良かったらお友達も紹介して欲しいな！」

ニャー

北「ふふ、良いみたい…良かったね」

「やったー！『仕方ないから連れてってあげるよ』って言われたみたいだったね」

ーー

「わ〜！猫さんがたくさん！猫さんの集会場って俺はじめて見るよ！」

北「ご飯をあげると、俺達のことも仲間に入れてくれる…」

「わぁ〜可愛い〜！」

北「ふふ…音夢も」

「え？」

北「音夢も可愛い…よしよし…♪」

「え、あはは！俺大人だよ？北ちゃんの方が高校生だしよしよしするのは俺の方だよ！」

北「音夢が…俺に、よしよししてくれるの…？」

「うん！えらいえらい！よしよし！」

北「…えらい？」

「うん！えらいよ！毎日を頑張れてえらい！」

北「！」

「毎日って、当たり前のように来るけど、楽しい日ばっかりじゃないんだもん。心が弱っちゃった人の中には自分から毎日を諦めちゃう人だって居るんだよ？それを考えたら、毎日を頑張って明日を待ってるだけでえらいんだよ！だから北ちゃんもいい子いい子」

北「…ありがとう」

「この猫さん達も毎日を頑張って、こうやって友だち同士で仲良くご飯を食べるのが楽しみだったりしそうだよね！あ、俺の手からも食べてくれるかな？ほらおいで〜って、わわ！！皆いっぺんに来るのはやめて〜！？」

北「っ……ずるい…」

「北ちゃん…ずるいって…これは猫さん独り占めじゃなくて猫さんの襲撃だから…！出来たら助けてくれるとありがたい…！」

北「…！…そうだね、音夢を困らせたらダメだよ。…大丈夫？」


この時ずるいと思ったのは猫達にだった

俺より音夢と仲良くなるの…ずるい

そう思った


北「ねぇ、音夢…今度俺と一緒にご飯食べよう？」

「急だね？けどいいね！」


猫達よりも…
一番に音夢と仲良くなるのは
俺がいいなと思った


俺は音夢の一番になれる…？

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