【男主】君は特別【パラライ】

馴れ初め：雅邦 善 ページ17

善side

音夢くんと初めてあったのは
若がバイトで音夢くんを雇用した時

音夢くんの印象は
好青年

人としてとてもいい子で
店に馴染むのも早かった


ある日
手持ちが無いのにやって来た客が
酔っ払い店で暴れた

近くにいたボーイが
暴れてた客の対応をしていたが
念の為私もその対応に向かう事にした

善「っ、音夢くんは他のお客様とお嬢さん達の避難を頼むよ！私は暴れた客をどうにかするから！」

「はっ、はい！」

音夢くんは私の言った通りに立ち回り
周りに居た人達を避難させてくれた

けど暴れていた客が
音夢くんに目をつけてしまった

酔っ払い「なに コソコソやってんだァ！お前ェ！！」

暴れていた客が音夢くんに向かって
お酒の瓶を振りかぶった

善「っ！音夢くん危ないっ！！」

「っ！？」

ガッシャーンッ！

キャーッ！！

「善さんっ！？大丈夫ですか？！」

善「う"っ…」

咄嗟に音夢くんを庇って
投げられた瓶が頭に直撃した

「誰か警察と救急車呼んでください！！」

ーーー

善「幸い何の異常も無かったって。瓶の破片で出来た切り傷くらいだったから良かったって言われたよ」

「…ほんとにっ…何も無くて良かったです…っ」

善「音夢くんっ！？心配かけて申し訳無いっ！その、泣くほどじゃないから…！えーとっ」

「庇ってくれてありがとうございました…！今度は俺が善さんを守ります…！」

検査結果を話すと
泣き出してしまった音夢くんだったけれど
その後 腕で力強く涙を拭うと
立ち上がって頭を下げ
私を守ると言い切った


そんな事件から数ヶ月後
またタチの悪い客があるお嬢さんに依存し
刃物を持ってやってきた

善「落ち着いてください！刃物をしまって！…っ、貴方は裏へ隠れてっ！」

刃物男「俺のミサキちゃんに触るなァァ！！」

男は私がお嬢さんを避難させた瞬間
私に刃物を向け駆けてきた
反応が遅れてしまい刺される！と思った時

「警察を呼びました、大人しくしてください」

音夢くんが男の手から刃物を落とさせ
腕をひねりあげていた

その後男は捕まり怪我人も無く事件は終息した

善「音夢くん、さっきは助かったよ」

「俺、護身術やってるんです。俺だって善さん守りますから！」




私より小さくも勇敢な彼からの
言葉とその笑顔に
私の胸は締め付けられた




まさか音夢くんに
こんな気持ちを抱くとは予想していなかった






若たちに思うそれとは違う
特別な気持ちが恋愛感情だと気づくのには
そう時間はかからなかった

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