馴れ初め：矢戸乃上 珂波汰 ページ14
珂波汰side
俺達と音夢兄ちゃんの出会いはガキの頃
もう何歳だったかなんて覚えてないくらい前
同じ貧困街でまだ暮らしていた頃
音夢兄ちゃんは孤児院で暮らしていて
孤児院から出てきていた時に
たまたま俺達と出会って仲良くなって
面倒見が良かった音夢兄ちゃんに
俺達は心を開いて行った
ある日 那由汰が眠ったらいつもの様に俺は
飯の調達だったり他にも色々…
そういう行動してた時に兄ちゃんが
俺達の所にやってきた
「こんにちは、カナ…あれ？ナユは…寝てる？」
珂「兄ちゃん、丁度いい所に！那由汰 今 寝ててさ、なんかあったら困るから那由汰の事みててくんね？俺ちょっと用事があって出かけてくるから」
「えっ、ちょっ、カナ 待って！」
俺が兄ちゃんにそう言って出て行こうとしたら
兄ちゃんは俺の腕をつかんで引き止めた
珂「ん？何？」
「カナはどこ行くの…」
珂「っ、別に何処でも良くね？ちょっと色々調達に行ってくるだけだし」
「…調達って、お金の？」
兄ちゃんに知られてるなんて思わなくて驚いた
けど平静を装って兄ちゃんに笑った
珂「っ！…何だ、知ってんじゃん…知ってるなら話は早いよ、那由汰の事頼むからさ」
「なんでそれナユと一緒にやらないんだよ、2人はいつも一緒でしょ」
珂「はぁ？那由汰にそんな事させられるわけねーじゃん、那由汰になんかあったら…わっ！」
ぎゅっ
兄ちゃんは突然俺を抱きしめた
「なんでカナはそんなナユばっかり優先するんだよ！」
珂「に、兄ちゃん…？」
「まるでカナはどうなったって良いみたいに…」
珂「…そんなつもり無いって、ただ那由汰は心配だからそういうのさせらんないってだけで俺は大丈夫だし」
「……俺が心配なんだよ…」
珂「っ！」
「もちろんナユは大切だよ、心配だからそういうのさせられないのだってわかるよ。心配だから寝てる間も見ててってのもわかる。けどカナはいいなんて事にはならない！カナだって俺にとっては凄く大切で、カナ1人で行動なんてさせたくないよ…」
珂「音夢兄ちゃん……」
俺を抱きしめてた兄ちゃんの手は震えてた
俺達も兄ちゃんも
今よりもっとガキの頃
この世界に那由汰さえなんの害も無い状態で
居てくれればそれでいいと思ってた俺に
音夢兄ちゃんは
俺の事も大切だと言ってくれた…
那由汰以外の人に
俺自身の存在を認められたのは
これが初めてだった
凄く嬉しかった
俺を大切だと言ってくれた
音夢兄ちゃんが
俺にとっても大切な人になった
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みくん - 面白いですね！また書いてください！ (2021年2月7日 20時) (
レス) id: 1610ed020f (このIDを非表示/違反報告)
ルーク(プロフ) - 零紅@ヌフさん» いえいえ、お役に立てて光栄です。更新楽しみにしてます(^^) (2020年2月10日 21時) (レス) id: b3ca34c5e8 (このIDを非表示/違反報告)
零紅@ヌフ(プロフ) - ルークさん» MCネームとごっちゃになってました……教えて頂きありがとうございます…… (2020年2月9日 23時) (レス) id: efb02aa007 (このIDを非表示/違反報告)
零紅@ヌフ(プロフ) - ルークさん» コメントありがとうございます…！そしてルビめっちゃ間違えてる！ご指摘ありがとうございます！！ (2020年2月9日 22時) (レス) id: efb02aa007 (このIDを非表示/違反報告)
ルーク(プロフ) - これからも楽しみにしてます。更新頑張ってください！ (2020年2月9日 19時) (レス) id: b3ca34c5e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零紅 | 作成日時：2020年1月30日 9時
