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何故こんなことになってしまったんだろう。
お客様とは一番遠い席に座り扇子で口元を隠し室内を見回す。
数人の男性の中に他でもないトントンさんがいるのはどうして？やっぱり時々見る羽振りのいい商人だったのだろうか。
自分で言うのもなんだけど、大人数とはいえただの商人が私を指名できるとは思えない。
聞きたいことは山ほどあるのに今この場にいる私はトントンさんとまともに会話するどころか目を合わせることも許されない。
ただひたすら遊女の振る舞いや舞に目を向けなくてはならない。
…なのに…なんで、
そんなに私を見るんですか、トントンさん…！！
わかります。貴方もきっと私に気づいて聞きたいことがあるんでしょう！
でも今は、今そんなに見られては困ります！！
想い人が目の前にいるのに会話も目も交わせないなんて、なんて拷問！
各々酒も進んできて
金髪の方と瓶底メガネの方はどんな結果でも笑い上戸だし、藍色の髪の方はセンスはないけど盛り上げ方が上手い。ヘルメットを傍に置いている方はゲームも煽りも上手い。
トントンさんはと言うとゲームには参加しないものの事あるごとにこちらに視線を送ってくる。
彼は面白がっているのかもしれないがこれだけ視線を向けてくれるのににこりともできない今の自分がもどかしい。
「トントンはん楽しんでいらっしゃいますか？」
自分の順番を終えた遊女、雛菊がトントンさんの隣に座りするりと彼の手を取る。
そんな光景に声を荒げそうになるが堪えて平然を装う。
…雛菊、絶対品定めしてる。
遊女は身代金がわりにここへくることがほとんどだ。借金を返す為に日々
上等な客ならばそれなりのお金を持っている為、太夫の席についた時にはその客に気に入られて、あわよくば身請けをしてもらおうと考える遊女が妥当だったりする。
所詮、ここは女の園だ。
高い金払ってまともに会話できない太夫よりもたくさん接触のある遊女を気に入る客も少なくはない。
トントンさんがそんな人だとは思えないけど、気が気じゃないのは確かだ。
…でも、雛菊の甘ったるい問いかけに興味なさそうに相槌を打つ彼の姿が今の私には唯一の救いだ。
ふと、視線を投扇興に戻すと金髪の方と目が合ってしまう。
慌てずゆっくりと視線を落とすと、視界の端で彼が首を傾げるのが見えた。
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miu(プロフ) - 有馬さん» 返信ありがとうございます。悠亜さんですね、読みに行かさせていただきます...！！ (2020年6月1日 16時) (
レス) id: 4e1434e32c (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - miuさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！ｲﾗｽﾄは悠亜さんに書いていただきました。素敵な作品を書いてらっしゃいますのでもし読んでないならば是非読んでみてくださいね！ (2020年6月1日 16時) (レス) id: adf3e71480 (このIDを非表示/違反報告)
miu(プロフ) - 何から何まで好きすぎるし、イラストのtnさんかっこよすぎるし最高じゃないですか..これからも頑張ってください！！. (2020年6月1日 16時) (レス) id: 4e1434e32c (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - 未来さん» コメントありがとうございます。完結に向けて頑張りますので最後までお付き合いよろしくお願いします！！ (2020年6月1日 1時) (レス) id: adf3e71480 (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - 青さん» コメントありがとうございます。とても嬉しいです、励みになります；；本当にありがとうございます！！ (2020年6月1日 1時) (レス) id: adf3e71480 (このIDを非表示/違反報告)
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