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トントンside
ざわめきの中通された座敷に座るとすぐに数人の遊女が現れ散り散りになって俺たちの間に体を滑り込ませた。
遊女たちが各々に挨拶を済ませ、酒や膳が運ばれてくるとその酒を注いでくれる。
「お兄さんたち何してはる人？太夫さん指名するなんてよっぽど腕利きなんとちゃう？」
俺と大先生の間に座る遊女が俺にぴったりとくっついて上目遣いで聞いてくる。品定めしている目だ。
視察のため当然に軍服は着ておらず、かと言って富裕層な感じがする服装をしているわけでもない俺たちを不思議に思うのだろう。
「…たいした仕事やないで」
「せやなぁ。聞いてもおもろないと思うで？」
「あら〜何か悪いお仕事なんとちゃいますぅ？」
優雅な仕草でちょける遊女に大先生が楽しそうに笑った。
その時、視界の端で部屋の奥のふすまが静かに開き反射的にそちらに目を向ける。
「ようこそ、おいでくんなまし。九条太夫にございます」
開いたふすまの前で床に手をつき、深々と頭を下げ挨拶の言葉を発する女性。
ここにいるみんなの視線が彼女に集まった時、その顔を上げた。
彼女が顔を上げる仕草も、顔の横で揺れる髪飾りも、全てがスローモーションに見えた。
隣で大先生がほう、と小さく息を漏らしたのもコネシマがん？と声をあげたのもものすごく遠くに感じた。
俺はその光景に目を疑った。
目の前に現れたのがいつもとは違う、けど確実に、会いたいと焦がれていたAさんだったからだ。
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miu(プロフ) - 有馬さん» 返信ありがとうございます。悠亜さんですね、読みに行かさせていただきます...！！ (2020年6月1日 16時) (
レス) id: 4e1434e32c (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - miuさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！ｲﾗｽﾄは悠亜さんに書いていただきました。素敵な作品を書いてらっしゃいますのでもし読んでないならば是非読んでみてくださいね！ (2020年6月1日 16時) (レス) id: adf3e71480 (このIDを非表示/違反報告)
miu(プロフ) - 何から何まで好きすぎるし、イラストのtnさんかっこよすぎるし最高じゃないですか..これからも頑張ってください！！. (2020年6月1日 16時) (レス) id: 4e1434e32c (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - 未来さん» コメントありがとうございます。完結に向けて頑張りますので最後までお付き合いよろしくお願いします！！ (2020年6月1日 1時) (レス) id: adf3e71480 (このIDを非表示/違反報告)
有馬(プロフ) - 青さん» コメントありがとうございます。とても嬉しいです、励みになります；；本当にありがとうございます！！ (2020年6月1日 1時) (レス) id: adf3e71480 (このIDを非表示/違反報告)
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