至「知り合いが可愛すぎてどうにかなりそうです」(仮) (ページ8)

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第7話「千秋楽」ページ8

もう早速仕事をするのかと思ってたけど、もうじき夏組公演は千秋楽を迎えるし、至さん達と夏組公演を観に行くことになった。

「へぇー、アラビアンナイトをモチーフにした舞台なんですね」

綴「うん。みんな自分が主役やりたいーって言ってさ、それで千夜一夜物語にしたんだ」

「なるほど～。春組は何をやったんですか？」

綴「ロミオとジュリエットを友情ものにして、ロミオとジュリアスにしたんだ。これが結構評判が良くてさ」

シ「イタルは公演期間の時にネンドしたネ」

「え、粘土？」

綴「捻挫だろ？」

至「てか、そのこと言うなし」

「大丈夫だったんですか？！」

至「まぁ、そんなに大したことなかったし、直ぐに治ったよ」

捻挫…か。でも最後までやり通したってことは、それ程演劇が至さんを夢中にさせてたってことなのかな。

至「あ、そろそろ始まるみたいだね」

咲「千秋楽、楽しみだなぁ！」

私達は板の上で楽しそうにお芝居をする夏組の皆さんの姿を最後まで見守っていた。

＊

最後のシェヘラザードの言葉で、幕が下りた。

「(凄い…！なんて迫力のあるお芝居なんだろ！)」

咲「天馬くん達に会いに行きましょう！」

至「そうだな。Aも行こう」

「はい」