至「知り合いが可愛すぎてどうにかなりそうです」(仮) (ページ6)

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第5話「純粋JK」ページ6

～主人公side ～

「……」

昨日思わず頷いてしまった…。

私が……舞台監督？
たしかに小学校でも中学校でも演劇部で指揮はとってたけど、そんな本格的な場所に、私が行っても大丈夫なのかな？

不安なことは山ほどある。

ﾋﾟﾛﾛﾝ

至さんからLIMEが送られて来た。

ここはもう、やるしかないよね…！

「おはようございます」

至「おはよ。さ、行こっか」

「はい」

すると至さんは助手席のドアを開けてくれた。

至「どうぞ。お姫様」

「あ、ありがとうございます//」

＊

～至side ～

Aにアパートまでの道を教えてもらってナビを頼りに、なんとか無事に到着した。

至「(本当にアパートに住んでたんだ…)」

俺がまだAの家庭教師をしてた頃、両親が不仲だということは薄々感じていた。

あれから何かあったのかな…。これを聴くのは後にしておこう。

至「寒かったら言ってね」

「はい」

至「…あれから会ってなかったけど、結構髪伸びたんだね」

「本当は切ろうと思ってたんですけど、伸ばすことにしました」

至「へぇ。……恋してるの？」

「えっ？い、いや…そういうんじゃないんですけど…」

至「？」

「…い、至さんが褒めてくれたから…//」

その瞬間、俺は思わず急ブレーキを掛けてしまった。

ｷｨｨｨｲ

「わっ！？い、至さん？」

至「ごめんごめん」

は、何？俺に褒められたから？

可愛すぎか。しかも赤面して言うもんだから余計に。今時こんなJKいるのか…？

とにかく、俺は劇団に着くまでしばらくその余韻に浸っていた。