第17話「準備」 ページ19
今日はHRで、学園祭に向けての話を進めた。
私達のクラスは和装喫茶をすることになった。
何度か和菓子は作ったことはあるけど…当日はストックを作っておかないと、すぐ無くなりそうだよね。
「(寮に帰って作ってみようかな)」
とりあえず、このノートの山を職員室に___
ﾄﾞﾝ
「！？」
男子生徒「！あぶn」
通りすがりの生徒とぶつかってしまった。
痛みを覚悟して目を瞑ると、一向に痛みが来ない。
「！ 万里くん…」
万「ったく、気をつけろ…」
「ありがとう…」
万「…それ、職員室まで運ぶんだろ？」
「うん」
万「持ってやる」
「え、いいよ…」
万「良いから」
万里くんに半分持ってもらい、私たちは職員室に向かった。
＊
万「あぁ？和装喫茶？」
「うん。万里くんのとこは？」
万「普通の喫茶だってよ」
「男女逆転じゃないんだ。残念」
万「ぜってぇーヤダ」
「至さん、来たら絶対写真撮りそう(笑)」
万「撮らせねーよ。つか、お前のメイド姿ならぜってぇー来るだろあの人」
「またイベント忙しくて来ないんじゃない？」
万「どーかな？」
すると、万里くんはスマホを取り出して、画面をこちらに向けた。
「___！？ちょ、なんで持ってるの？！」
万「偶々通りかかったら、お前が着せられててよ。これなら至さんもイチコロじゃね？」
「…今すぐ消して」
万「消せるもんなら決してみな♪」
「あ！ちょっと待って！」
結局、私の写真は削除することができなかった。
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作者名：柚芭（ゆずは） | 作成日時：2017年9月27日 21時
