★7 ページ42
ねぇ？
また、離れていかないよね？
ちゃんと、側にいてくれるよね？
女々しいけど、怖いんだ。
もし、もう、無理だって言われたら？
別れようって言われたら？
そう考えただけで、気が狂いそうになった。
・
雅「あのさ、コレ。」
渡したのは、新しい家の鍵。
やっぱり、セキュリティが頑丈なだけあって、少し複雑な形になってる。
あ「・・・私、家政婦じゃないよ？」
雅「誰もそんな事思ってないよ。」
あ「3回目だね。」
あぁ、そっか。3回目だ。
なんだかんだで、俺が実家出てから住んでた部屋の鍵、全部持ってんじゃん。
あ「今回は言わないんだ。」
雅「何を？」
あ「好きな時に来ていいからねって。」
雅「だってさ、必要ある？どーせ、ずーっと来るんだから。」
Aの為に買ったんだよ。
なんて言わない。
だけどさ、絶対に居心地イイと思うんだよね。
だってさ、全て、2人で決めたんだから。
あ「まだ、何もないんでしょ？」
雅「あぁ、結構揃ってるよ？ほっとんど買い替えだし。」
もうね、Aが嫌がる事はしたくないから。
Aが居心地よくないと意味ないから。
だから、家具から、その他、色々な小物まで、全てを買い替えた。
あ「ベッド大き過ぎじゃない？」
雅「だって、大きい方がいいじゃん。寝心地良いんだから。」
あ「もう寝たの？」
なんか不信に思ってるみたいだけど・・・
雅「ニノん家と同じやつだもん。」
あ「・・・なんで、ニノの家のベッドの寝心地がわかるの？」
雅「・・・」
別に言っても良いんだけど、なんかさ、言いたくないじゃん。
あの時、一緒に買いに行って、俺は買ってないんだし・・・
あ「まー君とニノって・・・」
雅「なんでそーなんの！？絶対にない！あり得ない！！」
あ「そんな食い気味に言わなくても良いじゃない。世間の噂の真相がわかっただけでも良いよ。」
どんな噂だよ！！
Aは、キーケースに鍵を付けようとしてて、
雅「待って、そっちじゃなくて、」
俺がもう１つ、Aにあげたかった物。
昔もプレゼントした事があるんだけど、キーケース。
Aの好きなブランドライン。
あ「コレも？」
雅「うん。今回は残念だけど、お揃いじゃないからね。」
って・・・白いキーケースはさすがに、俺だとすぐに汚しちゃいそうだし。
まぁ、同じラインの茶色の方もあったけど、今使ってる方が使いやすかっただけ。
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作者名：菜菜
| 作成日時：2016年11月7日 4時
