「はる・・・」 ページ21
子供扱いされる事は日常茶飯事。
だから、イチイチ気にしない。
女関係にだらしないのも、デフォルトだし。
だけど、なんか面白くない。
雅「今日は接待なの。一緒に行くのは社長だよ。確認してもらってもいいから。」
あ「誰もそこまで言ってないでしょ。それに、確認する様な事しません！」
口から出るのは、ただの文句。
本当は、内心ホッとしてる。
あ「連れ込まないなら、遠慮なんてしなくて良いよ。」
ジャケットを羽織ってるまー君に言ってみる。
私には縛る権利なんてない。
全てを押し付けてるから・・・
雅「ん〜、勘違いしてるみたいだけどさ。俺、全部精算しちゃったし。」
あ「は？」
事も何気に、袖を整えながら言ってるけど、
精算って、、、なんでよ？
雅「社長に言われたんだよね。時期にトップに立つなら、不毛な関係は全てリセットしろってさ。」
あ「どの口が言ったのよ・・・」
お兄ちゃんの前では絶対に言わない言葉が出てくる。
まー君は困った顔をして、
雅「まだ、許してないの？」
ここで2人で住みだしてから、初めてだった。
私が、この事を口に出すのは。
あ「覚えてる事が少ないから、よくわかんないだけよ。」
雅「無理しなくていいんじゃない？」
あ「無理してない。」
雅「俺が知ってるAは全部言った通りだよ。」
あ「・・・」
雅「Aが覚えてなくても、俺が覚えてる。それじゃダメ？」
そっと頬に触れてくる手は、スッポリと私の顔を包み込む。
心臓が痛い。
何かに鷲掴みにされてるみたいに、ギュッとして、痛い。
だけど、次の瞬間に、
あ「はる・・・」
勝手に口から出てきた。
まー君は、目を見開いて、
雅「A？それ・・・」
あ「え？あ、なんか、わかんないけど、今浮かんだ。」
そう。わからないけど、「はる」って言葉だけ浮かんだ。
雅「浮かんだって、他には？何かある？」
あ「え？何も・・・」
雅「本当に？」
あ「本当に。」
雅「本当の本当に？」
あ「本当の本当に。って！もう！しつこい！」
余りのしつこさに、触れてた手をバシッと振り払うと、
今度は腕を引かれた・・・
視界が暗い。
だけど・・・
あ「な、なに？」
雅「なるべく早く帰るから。」
そこが、まー君の腕の中だって認識したのは、耳元で聞こえた掠れた声と、
その振動が伝わる胸元が頬に触れたから。
ギュッと抱きしめられる腕に力が入る。
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菜菜(プロフ) - かなさん» お読み頂きありがとうございます。2部への行き方はお知らせに書いてある通りです。表現等の問題からフラグ設定となっております。ご了承下さい。 (2019年10月20日 22時) (
レス) id: a6c2e2ee1e (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - こんにちは。パステルですが、第2部は作られてないのですか？すごく続きが気になります！ (2019年10月20日 20時) (レス) id: c5596d406b (このIDを非表示/違反報告)
菜菜(プロフ) - サラーさん» サラーさん、ありがとうございます(^^) 大作…と呼べる物ではありませんが、今までの私の作風とは違う物なので少しドキドキしながら描いてます。第2部でも、よろしくお願い致します。 (2018年8月26日 5時) (レス) id: a6c2e2ee1e (このIDを非表示/違反報告)
サラー(プロフ) - お誕生日おめでとうございます♪( ＾ω＾ )♪ ステキなお話をどうもありがとうございます♪( ＾ω＾ )♪ なにやら物凄く読み応えのある大作で、続きがとっても楽しみです♪(*´ω｀*)♪ お体にお気をつけて更新をお待ちしております(●´ω｀●) (2018年8月24日 17時) (レス) id: 66c911b96a (このIDを非表示/違反報告)
菜菜(プロフ) - えりさん» えりさん、ありがとうございます(^^) 実は3部作w1部は序章に過ぎませんが、2部でもよろしくお願い致します。 (2018年8月24日 7時) (レス) id: a6c2e2ee1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜菜
| 作成日時：2018年8月17日 6時
