たった1人のお姫様 (ページ6)

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『れ……ん、れ…ん、れん！』

俺を呼ぶ声に重たい瞼を上げれば、
朝だって言うのにこのまま撮影できるんじゃねーか。って思ってしまうほどの愛しい人

『おはよ』

目黒「おは、よ」

『今日仕事でしょ？』

目黒「…行きたくない」

『珍しいね』

目黒「Aと離れたくないんだもん」

『何それ。かわいい』

目黒「可愛いのはA」

ぎゅーと力を込めて抱きしめる
苦しい苦しいなんて満更でもなさそうなクレームは聞いてやらない

目黒「A今日予定あるの？」

無いなら待ってて欲しいな。なんていう願望

『うん、あるよ』

目黒「そっか…今日早めに終わりそうなんだけど
　会えない？予定かかりそう？」

んーーー、なんて言いながら俺の部屋をきょろきょろとするA。最近片付けてなかったから洋服が積まれてて知られてはいるけど恥ずかしいな…

『見た感じかかりそう』

見た感じ…？待って、俺が考えてることが正しければAの用事って

『またいっぱい山作ってるね
　今日はお天気もいいし洗濯日和だ』

体を離せば微笑むAと目が合い
"待ってるからお仕事頑張ってね"だって

俺絶対NG出さない。そう心に決めた俺は時間ギリギリまでAの温もりを感じた

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