たった1人のお姫様 (ページ24)

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J.Tanaka ページ24

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北斗と大我がビジネス不仲。なんて言われているが、
私と樹は表では仲のいいビジネス関係。

田中「Aは俺のチームだから！」

『んふふっ、私も樹のチームがいいなー』

YouTubeの撮影。
この動画が上がればきっとファンの子たちは、
トレンドに載せてくれるほど喜んでくれるんだろうな。

けど、ごめんね？

スタッフ「はい、オッケーでーす」

「「「お疲れ様でーす」」」

田中「A。
さっき引っ張っちゃった時、痛くなかった？」

『あ、全然。大丈夫なんで。
　気にしないでください』

撮影が終わればこんな感じ。
昔からこう。ってわけじゃなかった。
なんなら私は樹が好きだった

けど近すぎたのかもしれない。

ネットや噂話で私達2人は付き合ってるんじゃないか。と囁かれていた。
当時の私は満更でもなかったし、
もしかして樹も私のこと好きだったりして？
なんて思っていた時期もあった。

けど現実は違かった。

一切私に手を出してくることはなかったし、
取っ替え引っ替え女の子と付き合っていた。

そしてこんな関係になってしまったのは
たまたま聞いた樹の一言。

"Aを女としてみたことない
大体一緒にいるのだって1人になるのが可哀想だからだし"

そっか…
私は可哀想なのか…

男女の友情はあると思う。
けど、どちらかの気持ちが変わってしまったら
それはもうダメで…
私はこの時に、
本気で樹が好きだったんだと気づいてしまった。

だから距離をおこう。って決めた
この気持ちには蓋をしよう。って。
忘れてしまおう。って…

無理矢理距離を作ったら
いつの間にかどう接していいかわからなくなった。

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