たった1人のお姫様 (ページ3)

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とっくに温め終わったお弁当を取り出し
携帯片手に食べ進める

グループの共有スケジュールを確認すると
色分けされたスケジュールの中でAの水色を見ると
今日は雑誌の撮影で夕方には終わり明日はオフのようだ

家にいるだろうか…

寝てしまっていないだろうか…

迷惑にならないだろうか…

電話だけなら…
1回かけて出なかったら諦める。

そう覚悟して撮影のオフショットで止まっている画面を開きタップする

2コール目が流れた時

『もしもし？』

目黒「もしもしA？」

『うん。仕事終わった？』

目黒「うん、終わった。今大丈夫？」

『うん、んー、ちょっとだけ待って？』

目黒「ん、」

ん？

声は聞こえなくなったものの
明らかにAは外にいるようで
ヒールの音が電話口から聞こえていた。

まだ外だったのか…悪いことしたな

目黒「A外にいる？」

『うん…どこだと思う？』

目黒「どこって…分からないよ。
　ちゃんと明るい所歩いてる？」

『んー、ちょっと暗いかも』

目黒「危ないからタクシー乗ってよ」

『タクシー乗っていいの？』

馬鹿な俺には話が理解できなくて、
頭に？マークを浮かべていれば、インターホンが鳴った。

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