【WT】New world【短編集】

先輩の励まし方【出水 公平】 ページ1

出水side


米「おい弾バカ。あれってA先輩じゃね？」

出「は？……マジか」



本部に槍バカこと米屋と向かう途中にある公園のベンチに、俺が密かに想いを抱いている、A先輩が座っていた


米「なんか落ち込んでんなー」

出「…確かに」

米「話しかけてみよーぜー」

出「あっ、おい！」


こいつ行動力ありすぎだろ…!!

でもなんであんな落ち込んでんだ？……どんよりオーラっつーか、下向いてるから顔見えねえけど…なんか泣きそうな感じだ


米「Aせんぱーい」

『……？』


ゆっくり顔をあげる先輩。
その顔にはいつもの可愛らしい笑顔はやっぱりなくて…＿＿＿



出「…えっ、なんで泣いてんですか?!?!」

『い、ずみ…よねや…』

米「だ、誰かに、で、電話…!!」


俺も槍バカも素晴らしい慌てようだ。
けど仕方ないだろ、強がりで甘えベタで有名なA先輩が泣いているんだからな


『う、うぅ……太ったよぉぉおぉぉぉ3キロもぉぉぉぉぉうぁあああぁぁあん!!!!!!』


「「……へ」」


これもまた素晴らしい驚きようだ。仕方ないだろ…。


出「ふ、太った…？」

『うん…』

米「さ、3キロ…」

お、おい、それは言ったらダメなやつだろ!!

『ぅ、うぅー…』

ほら見ろ言わんこっちゃない!!←


出「A先輩、泣かないでくださいよ」

米「そーそー、先輩細いからちょっとくらい太っても可愛いですって！」

『ほ、ほんと…？』

出「ほんとです！なぁ槍バカ！」

米「マジですって！俺は結構ぽっちゃり好きだしなー！」


俺と槍バカは必死に先輩を元気付ける。つーか…


出「俺はどんな先輩でも好きだけど……((ﾎﾞｿｯ」

『…えっ』

米「…マジか」

出「えっ、…聞こえたんすか?!…まじか…まじでか……」


弁解、弁解しねえと…こんな形で告白とかありえねえ!!!

出「あー…今のは何つーか…その……えっ」

A先輩の顔をチラッと覗いてみたのが間違いだった

出「…顔、すっげー赤いっすけど…」

『な…っ///』

出「…もう一度言いましょうか？…俺、どんな先輩でも好きだって言ったんです」

さらに先輩の顔が赤くなる。これまた素晴らしい照れようだ。目も潤んでるし、噴火しそう。





＿＿＿＿ダメだ、すっげー可愛い




『〜っ!!!///』




今にも頭がパンクしそうな先輩の潤んだ目を見て思った







おれ、先輩が元気になるためだったら何でもできるかも。



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