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ーーーAーーー
楓士雄はグースカ寝てて、全く起きる気配がない。
みんなもいなくなったし、基晃がどんな状況なのか、もう少し聞いてみようと思った。
『今働いてるでしょ？借金は後いくらなの？』
「あー、まだ200万くらい。」
この感じ…きっと闇金だよね…
その辺、大丈夫なのかな…
『私さ、話した通りアパートの大家で泡銭があるから、とりあえずはそれ使って早く返済しよう。』
「え？」
基晃が何言ってんだ？と首を振る。
私はそれを無視して続けた。
『多分闇金なら過払金とかあるだろうから、うちの母親のつてでなんとかしてもらえるし。』
アパートの住民の滞納金もあるし、それを鮫岡に回収してもらえば、まぁ数ヶ月ですぐ基晃の借金も無くなるだろう。
「なんでそこまで…別にいいよ。」
『うちのアパートの部屋が空いたら、とりあえずそこに住んで。
多分家賃滞納して払えないやつはそのうち出ていくから。』
もともと決めていた。
必死に働く基晃の姿を見てから、そうしようって。
多分、祖父も母も、父も、そうしたと思う。
私は有無を言わせない表情で、決めたから。と頷いた。
まじかよ…と頭を抱えた後、しばらくして基晃は諦めたように苦笑いした。
「お前さ、昔から変わってるよな。」
そう言って、チラッと私を覗く。
「ほんと、親父さんそっくりだな。」
『え？』
「あのベランダの穴、誰が開けたか知ってるか？」
基晃はそう言って、徐に部屋の窓を見つめた。
「お前の親父さんだよ。」
『え？』
「俺の親父が空き巣やったろ？それに気がついたおやっさんが、盗むならうちだけにしろって。」
ドーンと正拳突きの真似をする基晃。
うっそ。
知らなかった。
古すぎて壊れたって父さんは言ってたけど、
そうじゃなかったんだ。
「うちの親父もさ、てめーんちに盗むもんなんてねーわ！って。2人して笑ってたってお袋が言ってたわ。」
『なにそれ笑』
「お前も親父さんも、変なやつだよ。」
そう言いながら、基晃は立ち上がり、さっき開けさせなかった押入れの方に手を伸ばした。
そうだったんだ。
でもほんと、うちに盗める物なんて何もなかったよなぁ。
そんな事を思い出してた時、
基晃が押入れの中から何か取り出し、私の前に持ってきた。
それ見て、時がまた巻き戻される。
『これ…』
基晃は、頭を掻きながら、それを私に手渡した。
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うみ(プロフ) - コメント失礼します！ いつも更新楽しみにしてます！ 読み進めてて一つ気になってるんですけど泰志が泰司になってしまってますよ(><) 訂正失礼しました！これからも頑張ってください(^^) (2022年9月15日 14時) (
レス) @page49 id: bd02d540e4 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 素敵帽子君さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！鮫岡いいですよね！私も推しなので妄想膨らませてます(ノ_＜)イケメン多くて困っちゃいますよね笑 (2022年9月1日 23時) (レス) id: 791ef3706d (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - ねむさん» 全てよんで頂いてるなんて、本当にとっても嬉しいです！ありがとうございます！須嵜どう出そうか悩み中です(＞人＜;)公開したらまた観るので、観ながら考えますっ！ (2022年9月1日 23時) (レス) id: 791ef3706d (このIDを非表示/違反報告)
素敵帽子君(プロフ) - コメント失礼します。この作品とってもとっても面白くて、更新されるのをいつも楽しみにしています！個人的要望ですが、鮫島ともっと絡んで欲しいなぁと思ってます。もちろん、お話の流れもあると思うので、無理にとは言いません。これからも楽しみにしています (2022年8月30日 19時) (レス) id: aedff0a66b (このIDを非表示/違反報告)
ねむ - 初めまして。ななし様の作品は全て読ませて頂いております。HiGH&LOWの続編執筆して頂きとても嬉しいです。映画𝐗まで突入しましたら須嵜亮(中本悠太)も絡んで頂けたら幸いです。彼との絡みが無くとも更新楽しみに待っております。 (2022年8月30日 2時) (レス) id: 5618040869 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななし
| 作成日時：2022年8月9日 12時
