グラサンと眼鏡 中編ーHiGH&LOW THE WORST

グラサンと眼鏡11 ページ11

ーーーAーーー



私が怪我してから、


洋介は塾に来なくなった。



別に10針くらい縫っただけだし、



気にしてないんだけどな…




てか、物凄い怖そうな二人と歩いてた。




やっぱり噂は本当だったんだ…



あんなに頭が良かったのに、


洋介は、あの鬼邪高に行ったんだ…




てか、無視するとかなくない？


お兄様からも電話かかってこないし！


『あー、なんかやってらんない。』




あのグラサン…ちゃんと渡してんでしょうね…


私はイライラしながら日々を過ごしていた。






ーー






サバ「どーも！」




『あ、こんにちは。』



あれから数日、お兄様からの連絡もなく、


私のグラサンへのイライラはピークに。



でも、鳳仙の学生さん達は、それからよく声をかけてくれるようになった。



サバ「あ、Aちゃん、よかったら今度俺達とご飯いかない？」


『え…』




俺…達…？


てことは…


私は目をキラッと光らせると、ウィンとコンビニのドアが空いた。



サバ「いつも行ってる店があって…」



『え！いいんですか？』




私がそう言うと、それをバサッと断ち切るように、

だるそうな声が響いた。





「やーだね。はいはい、お前らさっさと部屋戻れ？」



その人の一言で、てへへと頭をかきながら、

オカッパさん達がコンビニから退散する。




こいつ…





『…役立たず。』




私はそいつに向かってボソッと呟いた。



「あ？」



グラサンが、ギロリと睨む。




『2円。』



私はすっと手を差し伸べた。




こいつに頼んだのがいけなかった。


私が言いたいことがすぐわかったみたいで、


金髪をかきあげ、レジに肘をつくグラサン。


　

「あのなー、渡したところで、意味ねぇんよ？」




『は？』



「佐智雄、女いるし。」



『へ？』




あらま。


まじか。


思考が一瞬止まる。



「ほらよ。」


そう言って、グラサンは100円置いていく。



『え、多いんだけど。』



「残念賞。」



グラサンはニヤッと笑い、私を顔色を覗いた。




『は？バカにしてる？』



グラサンは、手をフラフラと降り、



「もう来んじゃねーぞー。」って歩き出す。




私はムカついて、その100円を握って、レジの前へ出た。




そして、思い切りそれを投げつける。



カコン…





「痛って！！」


『あ。』


見事に後頭部に命中し、グラサンが振り返る。




やばい…


当たってしまった…

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