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ーーーAーーー
3人が、ここを卒業する。
その場面が、目の前に繰り広げられ、
私は言葉を失って、その場に立ち尽くした。
関「ん？…あれ？… あ！！」
関が私に気がついて、ぴょんぴょんと跳ね、手を上げた。
関「Aちゃーーん！！！」
ぶんぶんと手を振られ、私はそのまま門の真ん中まで
行くことになる。
関が私の背中を押して、村山と向かい合わせた。
私はまだ、視線があげられないで足元を見ていた。
信じられない。
勝手に出ていくなんて…
てか、
わざわざあたしに言う事じゃないって事？
悲しかったのに、
だんだんと怒りが湧いてくる。
悪い癖だ。
「Aちゃん、俺…」
『聞いてない。』
私はバッと顔を上げた。
ぎょっとした村山と目が合う。
『聞いてないんだけど！！』
怒りで震えてるのか、
さみしくて泣きそうなのか、どっちなのかわからない。
そんな私をみて、
村山は前と同じように、
私の頭をポンポンと優しく叩いた。
「悪いな。」
見上げると、まっすぐな目をした村山が、
私を見下ろしていた。
そして、優しく微笑みかける。
…やだ。
あたしまだ何にも…
何にも村山に伝えられてない。
『村山、あたし…』
そう口に出した瞬間、
村山は、この間の楓士雄みたいに、
ぴっと指を私の口元に向けた。
「…それは俺から言うから。」
え…
関「ひぇっ？村山さ…」
ぐっと古谷が関の口を後ろから封じる。
え…と…
周りの音が全く聞こえない。
その一言で、完全にノックアウト。
そして、心臓が早く動き始めた。
今…
なんて…
「迎えに行く。」
『…っ！』
「Aちゃんが卒業したら、迎えに行くから。」
そして、村山がまた、私の頭に手を置いた。
『村山…』
「だから、待ってて？」
村山は、
九龍との戦いの前の、
あの時と同じように、
私にそう言った。
"願掛け。"
ぶわっと感情が蘇る。
私は、胸がいっぱいになって、
ぐっと口を閉じた。
待ってて？
そんなの…ズルい。
…もう何も言えないじゃん。
バカ。
私は、満足そうに歩き出そうとする村山の袖を掴んだ。
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ななし(プロフ) - maschera0411さん» みなさまコメントありがとうございます！続編、書きはじめちゃいました！よろしくお願いしますっ！ (2020年1月13日 16時) (
レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
maschera0411(プロフ) - 楽しく拝見させていただいてます。続編……楽しみにしてますね (2019年12月5日 14時) (レス) id: 0853a8ef5d (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - つばきさん» 素敵なコメントありがとうございます！とても嬉しいです。私も最後まで読んでいただけて幸せです。今は中編はじめたので、そちらもよければお願いします。 (2019年12月1日 14時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - shiorimaiwwさん» コメントありがとうございます。私もなんか寂しい気持ちです。また、続編書けたら頑張りますね！ (2019年12月1日 14時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 詩暢さん» 最高だなんて…ありがとうございます！嬉しいです！！また作品をお見せできるよう頑張りますね！ (2019年12月1日 14時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななし
| 作成日時：2019年11月7日 1時
