124 ページ25
ーーー楓士雄ーーー
司「全部こいつらの仕業か…」
ジャム男「Aさん…鳳仙に捕まって…」
「今時決闘状って…まぁ、相手は誰だかわかった。」
怒りで頭が割れそうだ。
Aはこいつらに…
くそ…
芝「楓士雄っ！…こりゃ一体どういう事だ？」
「清史さんっ！！」
予め、泰志がやられた時点で声をかけていた。
全員が集まる。
司「楓士雄？」
「…俺が呼んだ。」
司「お前本気か…相手は鳳仙だぞ？」
司が俺に詰め寄る。
俺はふっと鼻で笑ってから怒りをぶちまける。
「相手が誰だろうが関係ねぇだろっ！！」
「仲間がこんなけやられてんだ… Aはどうする…」
俺はゆっくにと全員に目を向けた。
清史がくやしそうに歯を震わしている。
そしてみんなの真ん中で鼓舞するように声を荒げた。
「行くだろ！！？？」
行くしかねぇ。
ぶっ潰す。
ーーー
あと一人…
俺は眼科の前で待ち伏せしていた。
眼帯を外し、ハラリと捨てるどろっきー。
俺は駐車場に座って、遠くの空き缶に石を投げつけた。
「当たんねーな…」
もう一発…
カランと石だけが遠くに転がる。
轟「何やってる…」
「お。どろっきー。目ぇ治ったな。」
轟は倒れていない空き缶に目をやって、
そしてまた俺に目を向け直した。
轟「そんな呑気に…いいのか？」
轟は表情を変えず、俺になげかけた。
おそらく、Aの事を芝達に聞いたんだろう。
「あー、Aな。あいつは…」
Aは…
無事だといいが…
なりふり構わず突進したい気持ちをずっと抑えてんだ。
俺はぐっと石を握った。
轟「ま、あいつなら大丈夫だろ。」
轟はそう俺に声をかけて、その場を去ろうとする。
その言葉は、おそらく適当じゃない。
俺らに対する仲間意識が、少し芽生えてるような…
そんな気がした。
「どろっきー、明日…」
俺はその石を持って、どろっきーにそっと手渡す。
「待ってんからな。」
お前も来ないと意味がない。
これは鬼邪高の戦いだ。
どろっきーの口が一瞬、ピクッと動いた。
そして、轟は黙ったまま、大きく腕を振り下ろした。
カコンッ！
全然当たらなかった空き缶が、宙を舞う。
「うお！すげっ…」
うし。
大丈夫だ。
Aは絶対取り戻す…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1158人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ななし(プロフ) - maschera0411さん» みなさまコメントありがとうございます！続編、書きはじめちゃいました！よろしくお願いしますっ！ (2020年1月13日 16時) (
レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
maschera0411(プロフ) - 楽しく拝見させていただいてます。続編……楽しみにしてますね (2019年12月5日 14時) (レス) id: 0853a8ef5d (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - つばきさん» 素敵なコメントありがとうございます！とても嬉しいです。私も最後まで読んでいただけて幸せです。今は中編はじめたので、そちらもよければお願いします。 (2019年12月1日 14時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - shiorimaiwwさん» コメントありがとうございます。私もなんか寂しい気持ちです。また、続編書けたら頑張りますね！ (2019年12月1日 14時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 詩暢さん» 最高だなんて…ありがとうございます！嬉しいです！！また作品をお見せできるよう頑張りますね！ (2019年12月1日 14時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ななし
| 作成日時：2019年11月7日 1時
