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ーーー村山ーーー
「携帯もってんのね。」
『え？』
めちゃくちゃカッコ悪い一言で沈黙を破ってしまう。
あの時はパニクってやり過ごしてたけど、
後々Aちゃんが帰ってから、違和感に気がついた。
え、電話！？
てか、携帯持ってなかったよな？
そして、買ったにしろ、俺には教えてくれてない事に、少し気を落としていた。
いっつも楓士雄ってやつといるし。
てか、住んでるし。
むむ…
これは、やきもちってやつですか…
やべ…
恥ずかしっ
顔を隠したくて、すっとバンダナを下げる。
『…村山？』
「・・・。」
呼ばれてんだけど、顔を上げられない…
すると、Aちゃんはしばらく黙ってから、
そっと手を伸ばして、
バンダナを摘んで上にあげた。
隣にいたAちゃんの顔が、さっきより近くなっている。
急に視界が明るなったのと、
Aちゃんに触れられたって事で、心臓が口から出そうになり、俺は体を反らした。
「うわっ…」
『…携帯かして。』
「へ？」
Aちゃんが、すっと手のひらをこっちに出した。
言われるがまま、ポケットから携帯を取り出す。
すると、Aちゃんは、ぱっと俺の携帯を手に取り、何か打ち込み始めた。
「えー…と、それは…」
もしや。と、心が躍る。
『あたしの番号。』
うおっ！！
キターーー！
「まじかっ！！」
うっし！とガッツポーズをすると、
Aちゃんは呆れたフリをして笑みをこぼした。
「やりー！」
『言っとくけど、業務連絡用だから。そもそもほとんど使ってないし。』
「お？素直じゃないねー。」
『は？』
Aちゃんはむすっと可愛い顔を向けた。
「ま、しょうがなしでも、教えてくれたからよしとするか。」
俺がそう言って、スマホを見ながらAちゃんの番号を確認していると、
隣でAちゃんが小さい声で呟いた。
『…別に、しょうがなしなんて思ってない。』
…え？
今なんて？
隣を向くと、Aちゃんの頬が赤くなっている。
か、、
可愛い。
そのほっぺに触れようと、そっと手を伸ばした時、
「おい」と後ろから声がして、Aちゃんがバッと立ち上がった。
「いつまで話してんだ？」
ん…？
後ろを振り返る。
『っ楓士雄！？』
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ななし(プロフ) - maschera0411さん» みなさまコメントありがとうございます！続編、書きはじめちゃいました！よろしくお願いしますっ！ (2020年1月13日 16時) (
レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
maschera0411(プロフ) - 楽しく拝見させていただいてます。続編……楽しみにしてますね (2019年12月5日 14時) (レス) id: 0853a8ef5d (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - つばきさん» 素敵なコメントありがとうございます！とても嬉しいです。私も最後まで読んでいただけて幸せです。今は中編はじめたので、そちらもよければお願いします。 (2019年12月1日 14時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - shiorimaiwwさん» コメントありがとうございます。私もなんか寂しい気持ちです。また、続編書けたら頑張りますね！ (2019年12月1日 14時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 詩暢さん» 最高だなんて…ありがとうございます！嬉しいです！！また作品をお見せできるよう頑張りますね！ (2019年12月1日 14時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななし
| 作成日時：2019年11月7日 1時
