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―――ハル―――
そろそろかな。
Aちゃんの出勤は。
外に目を向けると、ビューっと二人乗りしたバイクがカフェの前に止まった。
え、、、？
Aちゃん！？！？
おい、誰だ。あの不良少年は。
ペコペコと頭を下げ、カフェに入っていくAちゃん。
くっそ。変な虫が。
彼氏っ、、てことはないよな。あの感じ。
俺は店の電話を手に取った。
「クラブサンドとアイスコーヒー、ブラックでお願いしまーす。あ、Aちゃん指名で♡」
俺は毎日遅いお昼をカフェに頼んでいる。
Aちゃんに運んでもらうのが密かな楽しみ。
初めてカフェで彼女を見たとき、めちゃくちゃテンションが上がった。
俺だけの可愛い原石…
だったのに。
誰なんだあいつは。
〜〜
カランカラン…
『カフェデリです。』
「おー、来ましたか。子猫ちゃん。」
俺は目を細め、腕を組んで待ち構えていた。
『な、なんですか。ハルさん。怖い顔して。』
「バイク。」
Aちゃんはギクッとして、それから目を見開いた。
あーまた可愛い顔して。
全く。
『あ、いや、たまたまですよ。はい、1080円です。』
「ちょっと？それはないんじゃない？他の男とイチャついちゃって。」
財布からお金を出すと、Aちゃんはムスッと頬を膨らませてお金を奪い取った。
あ、可愛い。
じゃなかった。
少しかがんでAちゃんに顔を近づける。
10センチ。
長い睫毛がしっかり見える。
「だーめでしょ。俺以外は、絶対。だめ。」
そう言って頭をポンポンすると、さっと手を振り払われた。
『何言ってるんですか。全く。じゃあ、行きますね？毎度ありがとうございましたー！』
そそくさと退散されてしまった。
まーいつもの事だけど、今日は別。
帰ったらとっちめよう。
〜〜
Aは俺の隣のアパートに住んでいる。
ものすごい苦学生だから、バイト代が足りない時は、不定期でうちの家政婦をやってくれていた。
家政婦の日は一緒に晩御飯を食べる。
Aは自分では認めてないけど、凄く美人。
だから学校で目立たないよう、地味メガネ。
そう。俺プロデュースの地味子ちゃん。
変な虫が寄らないように完璧に仕上げてるつもりだった。
なのに、なんなんだ。
聞いてないよ俺は。
おっと9時だ。
「ちょっと外出るね。」
俺はカフェへと向かった。
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ななし(プロフ) - ゆなさん» 嬉しいです！ありがとうございます！最後まで読んでいただけたら嬉しいです！ (2019年12月1日 16時) (
レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - 初めまして、とても素敵な小説ですね。読むのが楽しみです (2019年11月5日 19時) (レス) id: 3d72f20392 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 秋和☆°・.。さん» ありがとうございます！！頑張って完結させますね(*^^*) (2019年8月2日 1時) (レス) id: f172c4d98f (このIDを非表示/違反報告)
秋和☆°・.。(プロフ) - 続編の公開待ってます！ (2019年7月21日 2時) (レス) id: fd8f2345ac (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 雫さん» ご指摘ありがとうございます！直しますっ！ (2019年7月6日 19時) (レス) id: f172c4d98f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななし
| 作成日時：2019年6月27日 4時
