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―――A―――



足の速さには自信がある。



叫ばなきゃ。


こういう時は、助けを求めるより、有効な一言がある。




『火事だーーーーーー!!!』



私はめっちゃ大声を出し、街を走った。


男はそれに怯み、足をもたつかせる。



私はコンビニに向かって一直線に走った。



人がいる場所が見え、後ろを振り返る。



もうそこには男はいなかった。


ーーー



震える手で携帯を出し、ハルさんを呼び出す。


私の怯えた声を聞いて、ハルさんはすぐ駆けつけてくれた。



私を見つけるなり、ぎゅっと抱きしめる。




ホッとして力が抜けていった。




「何があった!?」



『変な奴に追いかけられて…』




「A、今日は俺んち泊まれ。家がバレたらまずい。」





ーーー



「お風呂入れといたから、ゆっくり入っておいで。」


『ありがとうございます…』



私はコンビニで買った下着と、ハルさんから借りた部屋着をもって脱衣所へ向かった。




とりあえず通報できるよう、思い出せる限り、あの男の特徴を思い出す。



竜と私が知り合いって何で知ってたんだろ…


私は恐怖を流すように、シャワーをかぶった。





ーー





うわ、、ブカブカ。。


Tシャツと短パンが大きすぎて、小人になった気分でリビングに戻る。





「落ち着いたか?」


『…はい。ごめんなさい。迷惑かけて…』



ハルさんはいつものように私の頭に手を乗せる。



「何言ってんだよ。あ、ベッド使っていいからな。」


『え、それは困ります。私がソファで寝ますんで…』



「…なら一緒に寝る?」



『何言ってるんですか!!無理です。』



「あはは。いつもの顔に戻った。」


ハルさんは、そう言って私の頬をちょんっと触った。




両親が近くにいない私にとって、


ハルさんの存在は特別だ。



私は感謝して布団に入った。






ーーーー








ピピピピ…



目覚ましの音が鳴る。



朝か…



ん、、




あれ…



なんか、おかしい



重力を感じる…



すっと服の中に手が入ってくる感覚が…





まてまてまて。





がばっ!!




私は飛び起きた。




『うわぁっ!!!!』



ゴトっ!!




「いってっっ」




ハルさんがベッドから転げ落ちている。

そして、頭をさすりながらこっちを見上げた。




「あ、Aちゃん、、おはよう。」




『おはようじゃないっ!!!何考えてんですかっ!!』




私は思いっきりハルさんの顔に枕を投げつけた。

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設定タグ:プリレジェ , 吉野北人 , 川村壱馬   
作品ジャンル:恋愛
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ななし(プロフ) - ゆなさん» 嬉しいです!ありがとうございます!最後まで読んでいただけたら嬉しいです! (2019年12月1日 16時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - 初めまして、とても素敵な小説ですね。読むのが楽しみです (2019年11月5日 19時) (レス) id: 3d72f20392 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 秋和☆°・.。さん» ありがとうございます!!頑張って完結させますね(*^^*) (2019年8月2日 1時) (レス) id: f172c4d98f (このIDを非表示/違反報告)
秋和☆°・.。(プロフ) - 続編の公開待ってます! (2019年7月21日 2時) (レス) id: fd8f2345ac (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 雫さん» ご指摘ありがとうございます!直しますっ! (2019年7月6日 19時) (レス) id: f172c4d98f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ななし | 作成日時:2019年6月27日 4時

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