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―――A―――
そこにいたのは竜だった。
…なんでここに。
『竜、パーティーは？』
「あ？ああ。用が済んだら行く。」
『そ、そう。』
あ、れ？
どいてくれない。
『あの… 開かないんですけど？』
竜は、私の顔をじーっと見ている。
げ、睨まれてる？
『な、なに？』
竜はよっと、ドアから背中を離し、私の目を見た。
「Aさ、脇が甘えんだよ。」
『え、？』
あ、。
私は咄嗟に右頬を触った。
「…バーカ。」
竜はそう言って、ポケットに手を入れながらその場を去っていった。
『…なにそれ。』
用って…。
なんで竜がむくれてるんだ。
私は部屋に入り、さっとメイクを落として、制服に着替えた。
髪飾りをとり、ポニーテールにする。
よし。気合い入れて飯だ。
私は会場へ戻った。
「Aさんっ！」
私が会場に戻ると人がわっと寄ってきた。
「すっごく可愛い！！全然気がつかなかった！」
「おれ、惚れたっす！！ライン教えてくださいっ！！」
わわわっ！！！
男女問わず話しかけてくる。
自分が想像してた状況と違いすぎて、
呆気に取られる。
「なんでプリンセスに？？」
「理事長からの指名ってほんと？？」
『え？ああ、はい。ほんと、こんな貧乏人がプリンセスって笑っちゃいますよね。』
私の返答を聞いて、みんなが笑い出す。
「Aさん面白いっ」
「こんな可愛い子が学園にいたなんて…」
「さ、一緒に食べましょう！！」
私はそのままみんなに囲まれて、ケータリングを取りに行った。
『っおいし！』
見たこともないような豪華な食事。
やばい、タッパー持って来ればよかった。
食べ物に目を奪われていると、後ろから声をかけられた。
「…この間は、ごめんなさい。」
振り返ると、この前の3人組が申し訳なさそうに立っている。
『…ううん。私こそ、変に良い子ちゃんやってたから。』
「プリンセスだったなんて。」
「私達の光輝を、ぜひ王子にしてあげて！！」
『い、いや、できたらいいんだけど、私にそんな力はない…かな笑 』
「まさにシンデレラストーリー！羨ましいっ」
『いやいや、代わってくれるならそうして欲しいくらい笑 私めちゃくちゃ貧乏だし。』
…なんだかんだで悪い子達じゃないじゃん。
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ななし(プロフ) - ゆなさん» 嬉しいです！ありがとうございます！最後まで読んでいただけたら嬉しいです！ (2019年12月1日 16時) (
レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - 初めまして、とても素敵な小説ですね。読むのが楽しみです (2019年11月5日 19時) (レス) id: 3d72f20392 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 秋和☆°・.。さん» ありがとうございます！！頑張って完結させますね(*^^*) (2019年8月2日 1時) (レス) id: f172c4d98f (このIDを非表示/違反報告)
秋和☆°・.。(プロフ) - 続編の公開待ってます！ (2019年7月21日 2時) (レス) id: fd8f2345ac (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 雫さん» ご指摘ありがとうございます！直しますっ！ (2019年7月6日 19時) (レス) id: f172c4d98f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななし
| 作成日時：2019年6月27日 4時
