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―――A―――
本番は明日の15時から。
集合は12時。
流れとしては、ワルツが流れ、私が理事長に連れられて登場する。
その後、会長→朱雀さん→ハルさんと、
それぞれが順番に繋いでいく。
私がバトンみたいな感じ。
晒し者のバトンだ。
ハルさんは打ち合わせが終わると、私に寄ってきて、頭の上にポンと手を乗せた。
「みんながあっと言うくらい、完璧に仕上げてやるからな。」
そう言ってウインクしてきた。
私は神に拝むように、静かにコクリと頷いた。
ーーーーー
そして、終末の日を迎える。
AM 11:00
私は制服に着替え、メガネを手に取って鏡の前に立った。
“ お前、もう無理だろそれ ”
竜の言葉が頭によぎる。
ピンポーン
『はーい。』
玄関をあけると、そこにはハルさんがいた。
「プリンセス、お迎えにあがりました。」
手を斜めに下げ、膝を曲げて、お辞儀をしている。
私は少し吹き出してしまった。
『ははっ。おはようございます。』
「準備は整ったかい？」
私は右手にメガネを握ったまま、反対の手でカバンをもった。
ハル「じゃ、行きますか！」
私はローファーを履いて、ハルさんが開けたドアをくぐる。
ハルさんも、竜も、光輝くんも、
私のために動いてくれた。
もう隠してられない。
反感なんてくそくらえ。
そして私は、右手にあるメガネを
そっと靴箱の上に置いて、顔を上げた。
『やってやります！』
ハルさんはにっと笑った。
「おっ。いいねー、その顔。安心した。」
そしてハルさんの車に乗り、学園へ向かった。
ーーーー
会場は多目的ホール。
といっても、ここのは普通じゃない。
グラミー賞でもあるのかって感じ。
王子たちの控え室と、私の控え室は別。
ハルさんは特別に私と一緒だった。
王子の入り時間は13時だから、私はハルさん以外とは顔を見せることなく控え室へ入った。
私は用意されたドレスを手に取った。
くすみがかったピンクベージュのロングドレス。
裾は広がらず、ストンと流れ、
チューブトップの部分に、うっすらとバラの刺繍がしてある。
派手すぎず、上品なドレスだった。
…すっごく綺麗。
『これ、絶対にAに似合うと思ったよ。』
そして、ハルさんはヘアメイクを始めた。
いつもの表情とちょっと違う。
私は恥ずかしくて目を瞑った。
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ななし(プロフ) - ゆなさん» 嬉しいです！ありがとうございます！最後まで読んでいただけたら嬉しいです！ (2019年12月1日 16時) (
レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな - 初めまして、とても素敵な小説ですね。読むのが楽しみです (2019年11月5日 19時) (レス) id: 3d72f20392 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 秋和☆°・.。さん» ありがとうございます！！頑張って完結させますね(*^^*) (2019年8月2日 1時) (レス) id: f172c4d98f (このIDを非表示/違反報告)
秋和☆°・.。(プロフ) - 続編の公開待ってます！ (2019年7月21日 2時) (レス) id: fd8f2345ac (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 雫さん» ご指摘ありがとうございます！直しますっ！ (2019年7月6日 19時) (レス) id: f172c4d98f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななし
| 作成日時：2019年6月27日 4時
