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ーーーAーーー
奏「ちょっと、もう。何回笑うんですか。」
『ごめんなさい…でも…』
目線に入るすごいフォントの王子の文字。
どうしてもふとした瞬間に笑ってしまう。
奏「えー、かっこいいと思ったのに…」
『え？うそ…笑』
奏「もう、ひどいなぁー。」
真面目に言う奏さんに、更に笑いがこみ上げてくる。
それにつられ、奏さんも笑い出してしまった。
なんか、奏さんと一緒にいて、
初めて和やかな気持ちになった気がする。
ふぅ、と二人で息をついたあと、奏さんは口を開いた。
奏「いつも、そういて欲しいな。」
『え？』
奏「だって、いっつも君はかしこまってるでしょ？」
『そ、そうですか？』
内心ギクっとした。
的を得られてる。
…気がついてたんだ。
奏「僕ね、初めてAを見たとき、衝撃を受けたんだ。」
『え？』
初めて会った時って…
王子選手権の顔合わせ。
あ…
苦い記憶が蘇り、目の前の奏さんに目を向けると、
奏さんは無感情な顔をして、目を少し細めた。
奏「"私がプリンセスなんて気にくわないでしょうが、 私の方がそう思ってるので。"」
っ！！！
完全に、私のセリフ。
『そんな顔してませんっ！！』
奏「ふふ。」
奏さんは茶目っ気たっぷりに笑った。
そんなとこ、初めて見る。
奏「あれを見て、僕は目が離せなくなったんだ。」
『え…』
奏「君はプリンセスに選ばれたから、僕といるってのは十分わかってる。でもね…」
そう言って、奏さんが真剣な顔になる。
奏「僕は朱雀家に生まれたってだけで、他は何も変わらない、みんなと同じ、普通の男の子なんだよ。」
『・・・。』
奏「だから、あの時の、そのままの君で、僕と接して欲しいな。」
『奏さん…』
今までかかってたフィルターが、
パッと晴れたように感じた。
目の前にいる奏さんが、ただの男の子に見える。
奏「素直に、思ってる事言ってほしい。僕もそうするから。ね？」
『は、い…』
奏「はい、じゃなくて、うん！でいいから。敬語だってそう。」
ぷんっと可愛い顔を作る奏さん。
その表情の変化に、頬が緩んでしまう。
なんか、もう、いーかな。
気を遣ったり、作り笑いするの。
言いたい事、我慢するのやめよう。
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ゆな - 本当に更新は大変な事ですが、応援してます。 (2020年3月29日 7時) (
レス) id: 3d72f20392 (このIDを非表示/違反報告)
ざべす - 貴族誕生までみれるなんて！ありがとうございます(*´ω`*)続きが楽しみです！ (2020年3月26日 0時) (レス) id: 7824baafe5 (このIDを非表示/違反報告)
ざべす - 貴族誕生までみれるなんて！ありがとうございます(*´ω`*)続きが楽しみです！ (2020年3月26日 0時) (レス) id: 7824baafe5 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - Rabbitさん» ありがとうございます！頑張ります(^^) (2020年3月23日 1時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
Rabbit - 更新頑張ってください!!! (2020年3月22日 10時) (レス) id: 9f418f690e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななし
| 作成日時：2020年2月27日 2時
