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ーーーAーーー





中庭に全員が集まって注目する。



明日から夏休み。



その終業の日に、楓士雄は轟とタイマンをする。




向かい合った二人を全員が囲んでいた。




轟は眼鏡を内ポケットにしまい、前髪をかけあげ、


それに合わせ、楓士雄がぴょんぴょんと跳ね、
首を左右に鳴らした。





ジャム男「ついにトップが…鳥肌がっ…」




中越「楓士雄さん!!やっちゃってください!!」



中岡「楓士雄さーーーん!!」







「どろっきー、いよいよだな。」





轟「…全力でこい。」








「当たり前ぇだよっ…」





楓士雄は俊足で轟に拳を向ける。



轟は何発も腕で楓士雄の攻撃を受け止め、


一瞬の隙も与えない。


早過ぎて、目で追うのがやっと。





楓士雄…





私は祈るように視線を向けていた。





ーー





40分くらい経っただろうか。



轟が肩を震わし、口から出た血を手で拭った。




楓士雄はもう真っ直ぐ立てない状態。





轟は、楓士雄より強かった。




そして、轟の膝が殴りかかろうとする楓士雄の腹部にもろに入る。




「うっ…」



ガシャンと吹き飛ばされ、地面に横たわる楓士雄。




全日のみんながハッと息を止めた。




楓士雄は何回も飛ばされ、何度も立ち上がっていた。



でも、今回は身体が言うことを効かないみたいで、


苦悶の表情を浮かべている。





重い空気が流れた。





『楓士……』







「 おい楓士雄ォ!!! 」






私が楓士雄に声をかけようとした瞬間、



隣からの大声に掻き消される。




『っ!?』





え…


なんで…









その声の主は、清史だった。




清史「立てよ馬鹿野郎!!」



ハッとして、司を見る。



司も私と同じものを感じてるみたいで、


うん、と頷き合った。






中越•中岡「「楓士雄さんっ!!」」





ジャム男「ぶじおざん…」



司「楓士雄!!!」









清史の声を皮切りに、中庭にいるほぼ全員が、楓士雄の名前を叫んでいた。







「…まだ、くたばっちゃいねぇよ…」





楓士雄がゆっくりと、立ち上がる。



轟も、それに合わせて腕を構えて楓士雄を待った。








「うらぁぁああ!!!」





楓士雄は尽きかけている力を振り絞って、右ストレートをぶつけた。




その時、時間が止まったように見えた。






轟はそれを顔で受け止め、

そのまま右フックを楓士雄の顔にぶつけた。

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ななし(プロフ) - ありがとうございます。構想を練りながらなので、更新遅いですが、51話から公開しました。 (2020年2月20日 2時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーねんず(プロフ) - 凄くおもしろいです!!続きが気になります、、パスワード教えてほしいです! (2020年2月20日 0時) (レス) id: 695e2d496c (このIDを非表示/違反報告)
ネコ.K - 続き気になります!((o(´∀`)o))ワクワク パスワード教えてください!! (2020年2月18日 7時) (レス) id: bf25cdc74b (このIDを非表示/違反報告)
ひろちゃん(プロフ) - このお話大好きです!続きが読みたいのでパスワード教えてください☆ (2020年2月16日 15時) (レス) id: ed54dab455 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 皆さま、コメントありがとうございます(ToT)こんなに更新が遅いのに、作品を読んでくださってとても嬉しいです。なんとか、完結を迎えるよう頑張ります! (2020年2月15日 2時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ななし | 作成日時:2020年1月9日 0時

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