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ーーーAーーー




「だ、大丈夫か!?」



『っいたっ!』




倒れたって思ったはずが、


私は跳ね返るように、その人の胸に頭をうずめた。


至近距離すぎて、相手が見えない。




あり得ない状況に、一瞬頭がショートする。





っ!?!?




動けん…





あたしの髪の毛が相手の胸元にひっかかっていた。






『か…髪が…』



慌てて取ろうとしても、ガッツリ絡まってて、全然取れない。


見ず知らずの男の人の胸き、顔をうずめる。


これ以上、恥ずかしいことってある?





「お、そか。…まてよ。」




その人は動く私の肩を押さえ、


それから、絡まってるボタンを握って、


ブチっと、ものすごい速さで引っこ抜いた。








「すまん、痛かったか?」



『っ…、いや…』




頭が解放されて、


ゆっくりと身体を起こす。




ボタンは根本から引っこ抜かれ、


私の髪に絡まってる状態で、プランと揺れた。





『ほんと、ごめんなさ…』





顔をあげて絶望した。




漆黒の学ランが、目の前に聳え立ってる。




頭の中で、カラスが鳴いた。





こんなでかいやつ、見たこのない。




関さんより、でかい。



そいつは、私の顔を見るなり、


「うおっ…」っと呟いた。




やばい…


こいつもあたしの事知ってる…!?




『すいませんっ…』





パッと顔を隠すように、

下を向きながらバイクに跨って、急いでメットをかぶる。









「え?あ、ま、まて!」






無理無理!!




急いでエンジンをつけ、振り払うようにその場から逃げた。





うーわ、ガチでやばい。




泰清はともかく、



樹咲ってやつのせいで、多分噂が回る。





こっちが行く前に、向こうから鬼邪高にきたら…





ぞっとして、私は無我夢中で家に帰った。









ーー





「おー、お帰り。あいつら、大丈夫だったか?」








楓士雄の隣に座り、水を一口飲む。


青ざめた私を見て、楓士雄は肩を寄せた。









「え、どうした?」





『それが…』







嫌な予感しかしない。









『なんか、やばいことになったかも。』

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ななし(プロフ) - ありがとうございます。構想を練りながらなので、更新遅いですが、51話から公開しました。 (2020年2月20日 2時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーねんず(プロフ) - 凄くおもしろいです!!続きが気になります、、パスワード教えてほしいです! (2020年2月20日 0時) (レス) id: 695e2d496c (このIDを非表示/違反報告)
ネコ.K - 続き気になります!((o(´∀`)o))ワクワク パスワード教えてください!! (2020年2月18日 7時) (レス) id: bf25cdc74b (このIDを非表示/違反報告)
ひろちゃん(プロフ) - このお話大好きです!続きが読みたいのでパスワード教えてください☆ (2020年2月16日 15時) (レス) id: ed54dab455 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 皆さま、コメントありがとうございます(ToT)こんなに更新が遅いのに、作品を読んでくださってとても嬉しいです。なんとか、完結を迎えるよう頑張ります! (2020年2月15日 2時) (レス) id: 6a3e7ad6c9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ななし | 作成日時:2020年1月9日 0時

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