LOVEニスタ ( 2 )

違和感 -GD ページ40

T「あれ？戻ってきたの？もう戻ってこないかと思ってたよ。笑」

「んー…最後はとりあえず5人いなきゃだめかなって思って。」

S「ヌナは？見当たりませんけど。」

「なんか今日はもう終わったとかで帰ったけど。」

S「えー！ヌナと喋りたかった！」

D「僕もヌナと喋りたかったなぁ。」

「話そうと思えばいつで話せるだろ。」



タッピョンからワイングラスを渡されたけど、飲むのを躊躇った。



Y「ん？どうしたの？お酒もういらない？酔ってるの？」

S「あ！ジヨンヒョン！ヌナと2人で飲んでたんでしょ！ずるい！」



酔ってるの？って聞いてきたヨンベの発言はあながち間違ってはいない。

酔ってるのは酒ではなく、さっきまで抱いていたAの香りに。だ。


きゃんきゃんうるさいスンリに持っていたワイングラスを差し出して。
「これ呑めよ。」って強引に渡した。



『お疲れ様です。今日はきちんとした挨拶もできなくてすみません。』



そんな俺たちの前に来て軽く会釈したのは、さっきのイルって男。



S「あ…君、さっき…」



スンリが何かを言おうとしたのをテソンが慌てて口を塞いだ。



『？なにか…？』

Y「いや。なんでもないですよ。」



ニッコリと笑ったヨンベの顔が逆に若干恐い気がするけど。苦笑
ヨンベみたいに笑えない俺はやっぱりヨンベより子供なんだろう。



『またどこかでお逢いできたらいいですね。』



そう言って俺に手を差し出した。

握手…？なんで俺に？



「あぁ…そうですね。」



気の利いたことなんて言えないけど、握手をするくらいならできる。

そう思ってイルってやつの手を軽く握った。



『よろしくお願いします。今後とも。』



ニッコリ笑って俺の3倍くらいの力をこめて握り返してきた。

さっき俺を見ながらAの腰を引き寄せたことと、今の握手の力の入れ具合。

随分と挑発的なやつだな。



「そろそろ行くぞ。」ってイルのマネージャーが迎えに来たから、俺からイルの手を離した。



T「なんか、変なやつだな。」

「俺も、そう思う。」



背を向けて歩いていたイルがもう1度振り返ってニヤリと笑った。



T「仲良くはなれなさそう。」

「俺も、そう思う。」



家に帰ったらあいつと何を話したのかAに詳しく聞こう。
食事の誘い以外に何を話したのか。

あいつのあの態度…
なぜか気に入らないのは、何か変な違和感を感じるから。

勘違い→←意地悪な彼

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