LOVEニスタ ( 2 )

小さな秘密 -GD ページ33

なんだあいつは。

Wスンヒョンがキャッキャしてるなと思って、その視線を辿れば、Aの姿。

スンリのやつピースなんかして…誰かに見られたらどうすんだよ。

まぁ記者とかはいないとは思うけど。
誰かの携帯に撮られて、AがSNSにでも載ったらめんどくさいことになる。


そう思っていたのに…
タッピョンとスンリと同じようにAに目を向けた途端、見たくもないものが目に入るとは。



S「あれ？あの人…違う事務所のアイドルですね！」

Y「あ、見たことある。」

T「なんか親しげだな。」

D「初対面って感じはしませんね。」



タッピョンとテソンの発言に至極同意。

Aの表情は仕事で誰かに挨拶するような表情ではない。

知り合い？
それならいつから？


俺の頭に嫉妬とイライラと…むくむくといろいろな感情が湧きあがってきて。

表情管理なんてとてもじゃないけどできそうにない。



Y「ジヨン落ち着けよ。今はジヨンとAは他人のフリだからな。」

S「そうですよ！ジヨンヒョン落ち着いて！」

T「ジヨンの顔こっわ。」



拳を握りしめて。
メンバー以外に気付かれないようにAを凝視。

仔ウサギの奴、なんでAに着いてないんだよ！

ウェイターからシャンパングラスを乱暴に取って口をつけて一気に流し込んだ。

くそ。
もっと強めな酒ないかな。ものすごく酔いたい気分だ。


隣の男が空になったグラスをAの手から取って、新しいシャンパングラスを渡して再び喋り出す。

つーか仕事は？もしかしてあれが仕事中？
芸能人なんかと人脈作ってもロクなことにならないんじゃなかった？


そんな俺の視線に気付いたAがこっちに目を向けた。


俺と視線が絡まって。
少しだけ笑ってグラスを小さく上げたA。



D「おー。やっぱAヌナって上手かも。」

Y「ね。俺もそう思った。」

S「さすがAヌナだ！」



俺を見て隣の男に気付かれないように笑うA。



T「ちょっとは機嫌直った？笑」



くそ。

ムカつくのに、このアイコンタクトが俺とAの小さな秘密みたいな感じで、すぐに優越感に浸ってしまう俺。

単純すぎやしないか？


やっぱAって俺を転がすのがうますぎる。

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