LOVEニスタ ( 2 )

できる女 -GD ページ31

『わ。Aさん、とっても素敵です！』

「仔ウサギちゃんの方が素敵〜！可愛い！」


＿＿＿＿＿



俺とAが出席するパーティーが同じものだと知ったのはパーティーの前日。



「え？Aも同じパーティー？」

「うん。そうみたい。今回もあまり関係ない分野だ。苦笑」

「…どんな格好で来んの？」

「まだ決まってないけど。」

「そういえば仔ウサギ達も来るって。」

「え！？そうなの！？わ！仕事だけど楽しみ！」

「…能天気…」

「ん？何か言った？」

「何も。」


＿＿＿＿＿＿



パーティー会場に着いてみたら、仔ウサギとAが小さく騒いでるのが目に入った。

仔ウサギと俺たちは同じ事務所だから、別に俺たちが仔ウサギのとこに行っても何の問題もない。

だから。
仔ウサギとAが一緒にいれば助かるっちゃー助かる。

俺らは仕事なようで仕事ではないけど、Aは仕事だもんな。

あー…
また名刺交換とかすんの見なきゃいけないのか。


俺、実は知ってるんだよね。
Aの仕事用の携帯に、他の男からメッセージが来てること。

Aは全く相手にしてないけど…さ。



「おねーさん。名刺1枚くださいな。」



Aと仔ウサギに近付いて、Aに向かって一言。



「あ、こんばんは。どうぞ。笑」



もちろんここでは他人のフリだけど、半笑いなA。

俺と仔ウサギに1枚ずつ名刺を差し出した。

それを受け取って、名刺を確認する。

よし。
仕事用の携帯の番号だけだ。問題なし。



『Aさん、かっこいい！名刺とかすごーい！』

「全然そんなことないよ。」

『これ仕事用の携帯ですか？』

「うん、そうそう。」



名刺を大事そうに眺める仔ウサギを見てクスクスと笑うA。


「芸能人ばかりだから、あたしはそんなに目立たないようにしなきゃ。仮にも仕事だし。」
って言っていたAだけど、俺にとっては誰よりも輝いて見える。

他の女より露出が少ないし合格。
ワンピースの丈の長さも膝が隠れるくらい。

どっからどう見てもかっこいい女。

Aはちゃんとよくわかってる。
自分の立ち位置っつーかなんつーか。



「A、喫煙所行くときは誘えよ？」

「うん、ジヨンも忙しそうじゃなければね。」



ヘラッと笑ってるけど…わかってんのかなー。

いろんな意味で心配しかない。

目立つ彼ら→←幸せのピーク

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す