LOVEニスタ ( 2 )

秘め事決め事 ページ2

連泊でホテルを取って、会社とホテルの往復をしているあたし。

早いとこ新しいマンション見つけなきゃ。

でもなかなか不動産屋に行って
部屋を見る暇もない。

どうせなら会社から近い所がいいな。


早く仕事落ち着かないかな。


いくら精神的に大ダメージをくらったって、
いい大人が仕事など休めるはずもない。

それに今日は女子会だから、早く仕事を終わらせなきゃいけないという使命があたしにはある。



『A先輩、あんまり寝てないんじゃないです？』



ヒョンスがコーヒーを持ってきてくれて。
デスクに置いてくれた。



「あー…そんなことないよ。寝てる寝てる！」



カップに口をつけて、ニッコリ笑って見せた。



『何か…ありました？』

「ううん。なんでもないよ。なーんにもないよ！」

『…A先輩見てると、たまに辛いです俺。
もっと誰かに甘えたっていいんじゃないですか？
そういう人が側にいるでしょ？』



ヒョンスの言葉に涙が出そうになった。



「あー。目が乾いちゃった。」



ポーチから目薬を取り出して。目薬をさした。



『A先輩、素直じゃないっすね。笑』



泣くのは嫌い。
涙は女の武器なんて言うけれど。
それはあながち間違いでもないと思うから。


ジヨンは知らないかもしれないけど。
あたしは人に涙を見せることが嫌い。


でも。

実は心の中で密かに決めていたことがある。

あたしが涙を見せるのは、今後の人生でジヨン以外にいないって。


でも。
それは悲しくて、寂しくて、辛い涙なんかじゃなくて。

嬉しくて、幸せで、楽しい時に流す涙なんだって決めてる。


だからこの前は…



「本当は泣きたくなんてなかったのになぁ…」

『え？何か言いました？』

「なんでもないよ。さ！仕事しよ！」



いつも通りヒョンスの背中をバシッと叩いて。
パソコンと向かい合った。


今日、仔ウサギちゃん達に逢うけど
ヨンベとかタプちゃんから何も聞いてないといいけどな…


あたしのことで楽しいお酒の席が、暗い雰囲気になるのだけは避けたいから。

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