【NARUTO】闇から光へII (ページ8)

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巻ノ五十六英雄のいた国ページ8

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タズナ
「この島の人間…そしてイナリから〝勇気〟という言葉は永遠に奪い取られてしまったのじゃ。あの日…あの事件をきっかけに…」

カカシ
「あの事件？イナリ君にいったい何があったんです？」

タズナは眼鏡を外し涙を拭う

タズナ
「その事件を説明するにはまず……この国で英雄と呼ばれた男のことから話さにゃならんだろう」

ナルト「英雄…？」

タズナ
「3年ほど前のことじゃ……イナリと男は出会った」

川に溺れるペットを助けられず、落ち込むイナリに男は言った

「男なら後悔しない生き方を選べ…自分にとって本当に大切なものは、辛くても悲しくても…頑張って頑張って、たとえ命を失うような事があったって、この2本の両腕で守り通すんだ！！」

そう語り元気付けた

タズナ
「名をカイザと言い、国外から夢を求めてこの島に来た漁師じゃった…それ以来イナリはカイザに懐くようになった。

まだ物心つかないうちに、本当の父親を亡くしたせいもあって、いっつも金魚のフンみたいにくっついて、まるで本当の親子のように…

そんなカイザが家族の一員になるのはそう時間はかからなかった」

ナルトは嬉しそうに聞いている

タズナ
「そしてカイザはこの町にも必要な男じゃった」

町を豪雨が襲い、川を止めていた堰が開いてしまった時…

カイザは危険も顧みず、自らが川に入りロープをかけ、町を救った

カイザ
「国の人々はカイザを英雄(ヒーロー)と呼び、イナリにとってカイザは胸を張って誇れる父親じゃった。

…しかしガトーがこの国に来て……」

カカシ
「…そこである事件が起きた…」

タズナ「………」

カカシ
「いったい…何があったんです…？」

タズナ
「…………カイザは皆の前で……ガトーに公開処刑されたんじゃ！」

A達は言葉が出なかった

それから聞いた話も、あまりに驚愕な内容だった

ガトーの政策に武力行使でテロ行為を行い、秩序を乱したカイザをガトーは町民……そして、イナリの目の前で処刑された

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