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思わずあげた素っ頓狂な声。
「え…、ブン太に、彼女？」
「プリッ」
「ぜんっぜん知らない…」
「やっぱりか…」
はぁ…と溜息を吐いたのは何故か仁王の方で、ブン太の彼女の事をぽつりぽつりと話してくれた。
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同い年の東京の学校の子。
全国大会緒戦の試合後にメンバーみんなと会場を後にしているところで、向こうからの告白だった。
『テニスをしている姿に惚れた』と言われ、それにブン太は『お前のことはよく知らないけどこれから知っていけたら良いと思う』といったような言葉を返して付き合い始めたらしい。
突然投下された爆弾に、頭がついていかない。
「夏休み中も何回かデートしとったみたいじゃが詳しくは教えてくれんかった。ブンちゃんもつれないヤツじゃのぅ」
________『今年、お前とあんまり遊べなかったから。最後に会えてよかった』
あの日の言葉が脳裏に浮かぶ。
この夏休み、何だかとても忙しそうにしていたブン太は、こっそり恋人をつくっていたらしい。
……じゃああの夜の、あの台詞はなんだったの。
「__白木、」
「……っ、ごめん。なに____」
瞬きと共に落ちる雫。
それを合図に、ボロボロと零れる。
「…ははっ、……なんで、落ちるの、こんなに…」
「…とりあえず、これ。使いんしゃい」
「……ありがと、」
仁王の制服のポケットからふわふわのタオルハンカチが出てきたことにも驚きだが、涙が全く止まらない。
なんで落ちるのか、なんて簡単。
私は今、初めての、早すぎる失恋をしたのだ。
「そのまま保健室で寝てき。それ貸しちゃるから。おまん、疲れとるんじゃ」
「うん、にお、ありがと」
部屋を出る私を、目をスっと細めて見ている仁王。
そんなの、誰が気付くだろうか。
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85号(プロフ) - 幻想曲さん» 幻想曲様、再びコメントありがとうございます。現在続編作成中です、長くお待たせしてしまい申し訳ありません；；続編でお会いできることを楽しみにしております！ (2018年9月29日 1時) (
レス) id: b5d1bc8a2d (このIDを非表示/違反報告)
幻想曲(プロフ) - 完結おめでとうございます。終わり方が何だか謎めいていて、続きが楽しみになってしまいました。こういう終わり方大好きです。続編の方も見に行こうと思っています、待っています。改めて完結本当におめでとうございます、お疲れ様でした。 (2018年9月25日 1時) (レス) id: 530eb924bf (このIDを非表示/違反報告)
85号(プロフ) - 幻想曲さん» コメントありがとうございます；；ストーリーの感じを壊さないように文には気を付けて書いているのでそう言って頂けるだけでとっても嬉しいです！少しの間更新停止状態となってしまいますが、これからの展開も頑張っていくのでよろしくお願いします(＊^.^＊) (2018年9月2日 0時) (レス) id: b5d1bc8a2d (このIDを非表示/違反報告)
幻想曲(プロフ) - コメント失礼します。文が綺麗で、一気に読んでしまいました。情景描写がとても素敵で、なんというかもう文体がものすごく好みです。これからの展開が楽しみです、更新大変かと思いますが楽しみにしています。応援しています。 (2018年8月28日 11時) (レス) id: 530eb924bf (このIDを非表示/違反報告)
85号(プロフ) - 雫さん» ありがとうございます；；思い付いたことを本能のまま書き起こしてたのでそう言って頂けてめちゃくちゃ嬉しいです！内容は私の性癖でもあるので性癖似てますね(笑)更新頑張ります（*＾＾*) (2018年7月27日 2時) (レス) id: b5d1bc8a2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：85号 | 作成日時：2018年7月7日 12時
