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部屋に戻ったら、鏡に映る自分を眺めている私がいた。いつもと違うのは、なぜかヘアバンドを付けてニコニコしている所。私の顔なんか見ても楽しいことなど無かろうに。あんまり見ないで欲しいと思いながら近付いたら、あからさまにビックリされた。
「おったんやったら声かけぇや！」
「さすがに気付いてるかなぁと思って」
「俺、恥ずかしい人やん」
「そうなん？」
聞き返したら、誠也くんは何やら言いたそうにした後、なんでもないと言って、私の持ってきた保冷剤を受け取った。おでこは見事にぷっくり膨れている。うわぁ、我ながらごめん。やっぱり誠也くんの体やと力強なってるんかなぁ。
「そういえば、下でおばちゃんに声かけられた」
「バレへんかった？」
「うん。てか、誠也くん何も言わんと家上がったん？いつの間にAちゃん部屋に連れ込んだん、て茶化されてんけど」
「あ〜、そういえば。俺んちやし」
「'俺'んちやけど！うあ〜私めっちゃ非常識な人やん」
「大丈夫、大丈夫！Aやし」
親しき仲にも礼儀ありって言葉知ってるんかな。ちょっと不満に思いつつ誠也くんを眺めたら、気持ちも手伝ってか、更に良くないことに気付いた。
「誠也くんちょっと背筋ピンてして」
「また、どつくんちゃうやろな？」
「ちゃうよ」
今更やけど、私めちゃくちゃ寝巻きやん。着古したTシャツにボサボサ頭の寝起き姿とか、誠也くんに見られたくなかった。けど、今は、それ以上にアカンことがある。
「あぁぁぁやっぱり」
「なに？」
「……一旦うち戻ってもいい？」
「おー」
誠也くんはハテナを飛ばしたままだったけど、とりあえず財布を入れたカバンだけ用意してくれた。服は着替えなくても良いらしい。隣行くだけやろ？やって。
一階のリビングの横を通る時、おばちゃんがいつでもおいでね、と手を振ってくれた。誠也くんは、おばちゃん相手にちょっと照れながら手を振り返していた。
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三十谷みそ(プロフ) - いとしなもんさん» いとしなもんさん。コメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです😂亀更新ですが、最後までお付き合いただければ！ (2023年4月17日 14時) (
レス) id: 0083c24134 (このIDを非表示/違反報告)
いとしなもん(プロフ) - コメント失礼致します。末澤さんとの入れ替わりがとてもワクワクして面白く続きが早く気になりました🥰末澤さんとの掛け合いも面白すぎてこれからもとても楽しみです。引き続き応援しております💐 (2023年4月14日 4時) (レス) id: a0d3106a6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三十谷みそ | 作成日時：2023年3月26日 18時
