気分次第でしたい(福本) ページ13
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私はラジオが好きだ。
大好きな人がパーソナリティを務めている番組ともなれば尚更。
いつもより30分早くお風呂を済ませて、イヤホンを付けたままベッドに寝転がって、今日はどのコンビやろな〜とワクワクした気持ちでラジコを開いた、その時。
「A〜」
「ひぎゃっ」
うつ伏せになっていた私の背中に、覆いかぶさるように乗ってきたのは大晴だ。
おかげで私からはカエルが潰れたみたいな声が出た。
「音楽きいてたん？」
「今日は何曜日ですかー」
「水曜…あ、ヤンタンか」
その通り。
私の水曜の夜はヤンタンと決まっているのだ。
初回から欠かさず聞いてきたのだ。
ここまできたらもう全放送リアタイしたいやん！
こちとら謎の使命感すら湧いてきてんのよ！
が、大晴はそんなことお構いなしに私の首元に腕を回して抱きついてくる。
「邪魔せんとって〜」
「タイムフリーで聞いたらええやん〜」
「ヤンタンだけはちゃんと聞きたいもん！」
「気持ちは嬉しいけど。ちなみに誰の回？」
「くさまさや」
「俺ちゃうし！」
「"俺"やったら今頃うちにおらんやん」
「ほんまや」
そんなやり取りをしている間にも、リチャ君と佐野君のトークが進んでいく。
そろそろ筋肉質な大晴の重みにも耐えられなくなってきた。
後ろ手に大晴のおなかをこしょぐったら、やっと背中が軽くなった。
「大晴もリチャ君見習ってヤンタン聞きや」
「あーそうしよかな」
「ん、片っぽあげる」
「あざーす」
少しだけラジオのボリュームを上げる。
大晴の方を盗み見たら、私と同じようにうつ伏せになってこっちを見ていた。
片耳に揃いのイヤホンをつけて。
なんならパジャマがわりの大きめのTシャツも色違いだ。
「何にやにやしてんねん」
「え、私？にやけてた？」
「うん。隠せてないで」
「まじか。なんか大晴とおんなじ格好してるなーて思ったら、ちょっと照れた」
「急にめっちゃ初心やん」
「うああ、自分でもよく分からんキモい」
「いいやん。かわいいやん」
「知らん知らん」
「あ、照れた」
「も〜ヤンタン聞くで！」
楽しそうに笑う大晴を隣に感じながら、私は再生ボタンを押した。
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三十谷みそ(プロフ) - kkさん» うわぁぁ現場で佐野兄を見れたなんて羨ましいです！自分が書いたものを好きと言ってもらえるのが嬉しすぎて😭これからも楽しく書かせていただきます〜！ (6月26日 0時) (
レス) id: 0083c24134 (このIDを非表示/違反報告)
kk(プロフ) - 三十谷みそさんが書かれるお話どれも好きでいつも楽しく読ませて頂いてます！中でも先日あげられた佐野くんの指きりげんまんが好きです❤︎全ツで実際に佐野兄が赤ペンラ持っている姿を見たので情景がお話な浮かび面白かったです！ (6月25日 14時) (レス) id: 797470a670 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三十谷みそ | 作成日時：2023年2月2日 22時
